ムーギー・キム
鉄分食材は、「含有量」より「吸収効率」で選ぶ
新宿溝口クリニックの溝口徹氏曰く、「鉄分をとる、といっても闇雲に分量をとればいいとはかぎらない」という。
健康増進のための食事として、上げられることの多い「鉄分」の具体的な取り方について話を聞いてみた。
【うつ病予防の極意2】「赤身肉」で「ヘム鉄」を補給しよう——鉄分食材は、「含有量」より「吸収効率」で選ぶ
・「鉄分補給にプルーン」も誤解だった——植物性食品の「非ヘム鉄」は吸収されにくい
「鉄を上手に補給すると、お母さんが怒らなくなって、子供が安心できる」鉄分補給の端的な効能実例として、溝口氏は、こう明かす。ただし鉄分補給には、一つ見過ごされがちな注意点があるという。
「鉄を多く含む食品というと、ほうれん草やプルーンが思い浮かぶかもしれませんが、これら植物性食品に含まれる鉄は『非ヘム鉄』と呼ばれ、体への吸収率は非常に低い。それどころか、とりすぎれば毒にもなります。 より体に効率的に吸収されるのは、動物性食品に含まれている『ヘム鉄』です。これは私たちの体内にあるのと同じかたちの鉄です」
特に栄養学に詳しくない私たちは、栄養素の「含有量」で食品を選びがちである。しかし、いくら含有量が多くても、体内で有効利用されなければ「無用の長物」なのだ。
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この連載について
ムーギー・キム
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著者プロフィール
慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA(経営学修士)取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門、外資系 コンサルティングファーム、外資系資産運用会社での投資アナリストを歴任。現在はシンガポールを拠点に、 医療・ ヘルスケア分野を含めた、多様なベンチャー企業の投資・支援を行う。世界中のビジネスパーソンの健康法を調査する中、2年の歳月をかけて50名を超える日本を代表する名医・健康専門家のオールスターチームを結成し、「誰でも簡単に深く理解できる1冊」をコン セプトに、各専門家の知見を三重に確認して、本書でまとめ上げた。