ポリアモリー家族のもとに産まれた子供について思うこと

複数の人と同時にそれぞれが合意の上で性愛関係を築くライフスタイル「ポリアモリー」。ポリアモリー家族のもとで育てられる子供に対して「可哀想」と感じる人や、「親がマイノリティな結婚や出産を選ぶと、子供は生きづらくなる」という意見を持つ人もいます。ポリアモリー当事者であるきのコさんはどのように考えているのでしょうか?


※きのコさんに聞いてみたいことやこの連載に対する感想がある方は、応募フォームを通じてお送りください!HN・匿名でもかまいません。

こんにちは、きのコです。

最近、ポリアモリー家族である若狭美香さんたちのインタビュー記事が公開されたり、積極的非婚出産をした櫨畑敦子さんが取り上げられたドキュメンタリー番組が放映されたりするなど、いわゆる「一夫一婦の結婚」によらずに子育てしている家族をメディアでよく目にします。そして、それらの記事や番組がインターネットで炎上し、「子供が可哀想」という非難が殺到しているのを見て、私は自分のことのように衝撃を受けました。

このことをきっかけに、私はポリーラウンジで「ポリアモリーと子供」について参加者の皆さんと語り合ってみることにしました。

親のポリアモリーの関係性を子供が嫌がったら?

「ポリアモリーと子供」について話すなかで、たとえば、自分のポリアモリーな関係性を子供が嫌がった場合、親である自分としてはどうすればいいのだろうか、といった意見が聞かれました。確かに、親がポリアモリーであることを受け入れられない場合に、その子供が傷付く可能性はあります。

私は、ポリアモリー家族のもとに産まれたからといって、子供が親のポリアモリー家族のあり方を丸ごと受け入れる義務はないと思います(それはモノガミー家族であっても同じことです)。

ただ、そもそも自らの望む家族のあり方を判断できるようになるまでには、誰かに育てられる必要はあります。たまたまポリアモリー家族のもとに産まれたなら、否も応もなく、ある程度の年齢まではその家族に育てられることもあるでしょう。

子供は、自分を産む親を選べません。しかし、成長するにつれて、この親に育てられていたいか、一緒に暮らしていたいか、考える力は身についてゆくものだと思います。その時に、改めて自分の生き方を見なおしたり、親を選びなおしたりしてもよいのだということは、親自身や社会が子供に伝えておくべきではないでしょうか。

私の子どもは「可哀想」?」でも書きましたが、ポリアモリー家族のもとで育てられる子供について語るときに、「親がマイノリティな結婚や出産を選ぶと、子供は生きづらくなる」「子供が生きづらさを感じることを少なくするためには、マジョリティな養育環境を提供するべきだ。マイノリティな養育環境を子供に押し付けてはならない」という意見を目にします。若狭さんや櫨畑さんに投げかけられていた「子供が可哀想」という非難も、まさにそういったものでした。

それを判断するのは子供自身

もちろん、ポリアモリーや非婚の家族に育てられることで、ひょっとしたら子供は傷付くかもしれません。ただし、それを判断するのは親自身でも、ましてや第三者でもなく、子供自身のはずです。

たとえば養育環境によって子供が社会で差別されるのであれば、それは差別する側の問題であって、差別される側がそう扱われないように“予防”するべき、というのは違うと思うのです。

「ポリアモリーの子供は可哀想」「シングルマザーの子供は可哀想」という言い方は、あまりにも雑です。

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わたし、恋人が2人います。

きのコ

「ポリアモリー」という言葉をご存じでしょうか? ポリアモリー(複数愛)とは、複数の人と同時に、それぞれが合意の上で性愛関係を築くライフスタイルのことをいいます。浮気でも不倫でも二股でもない「誠実で正直な複数恋愛」とはどのようなものなの...もっと読む

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コメント

guriswest 炎上って。確かにモヤモヤ。ゲイの両親の子もハッピーそうだし、昔読ん… https://t.co/41iMlv6kVs 約2年前 replyretweetfavorite

tipi012011 当たり前のことだけど、当たり前じゃないのかもしれない。 約2年前 replyretweetfavorite