「バランス型の投資信託」に投資する
銀行や証券会社で積立投資用の投資信託を選ぼうとすると、その数の多さに圧倒されると思います。
投資信託は、さまざまな種類が発売されているので、どれを選べばよいか迷うでしょう。
そこで、私の経験から、入社1年目の積立投資に適した投資信託を紹介しましょう。
ポイントは、次の4つです。
① バランス型・インデックス型ファンド
② 購入手数料がゼロ
③ 信託報酬が1%以下
④「純資産残高」が増えていて、長期間運用されている
それぞれ見ていきましょう。
安定した値上がりが望める投資信託を選ぶときのポイントは、いろいろな種類の金融商品が入っていることです。
種類が多いほうが安定した運用が期待できるからです。
たとえば、日本株だけで運用する投資信託の場合、日本の株式市場の調子が悪いと、その運用成績も連動して悪くなります。
中国株に特化した投資信託の場合も、中国市場の上下に大きく左右されることになります。
そうなると、大きく儲かる可能性もありますが、反対に大きく損する可能性もあります。
一方、日本株式や外国株式、日本債券、外国債券などがバランスよく入っていたらどうでしょうか。株式と債券の値動きは反比例するといわれるので、株式が落ち込んでも、債券でその損失をある程度カバーできます。
また、日本の株式が不調でも、外国の株式が好調であれば、穴埋めすることが可能です。
そのほか、不動産や金(ゴールド)などのコモディティなど、異なる値動きをする金融商品も含まれていれば、さらに安定した運用が期待できます。
このように投資先が多岐にわたり安定した運用が見込める投資信託をバランス型ファンドといいます。
一方、インデックス型ファンドとは、何でしょう。
インデックスとは、「指数」を意味します。
指数とは、簡単にいえば、どれくらい増えたり減ったりしたかを比較するときの指標となる数字で、「日経平均株価」や「 T O P I X (東証株価指数)」などもインデックスのひとつです。
インデックス型ファンドとは、そうした指数と同じ値動きをするようにつくられた投資信託です。
たとえば、「日経インデックスファンド」という投資信託は、日経平均株価とほぼ同じ値動きをするように設計されています。
日経平均株価が1年で10%値上がりすれば、その投資信託も10%資産が増えるというわけです。
もちろん、日経平均株価が下がれば、同じだけ投資信託も資産が減ります。
日本株式にかぎらず、外国株式、国内債券、国外債券、不動産、金(ゴールド)などに連動されたインデックス型ファンドも存在します。
これらは、指数に連動するようにつくられているので、ファンドマネジャーの力量はほぼ関係ありません。ということは、指数の通り安定したパフォーマンスを得られます。
また、あとで触れますが、インデックスファンドは手数料が安いことも重要なポイントです。
このように、安定したパフォーマンスを出したければ、バランス型でなおかつインデックス型の投資信託を選ぶことが重要なのです。