賢いクレジットカードの選び方と、ポイントカードととのつきあい方

多様なサービスがありすぎて、どれを選んだらいいか迷ってしまうクレジットカード。いつのまにか増えてお財布をパンパンにしているポイントカード。「クレジットカードは積極的に使うべきです」と言う、経済評論家の佐藤治彦氏に、賢いクレジットカード選びを聞いてみました。

賢い現代人にとってクレジットカードは便利な決済手段

 クレジットカードは現代生活に全面的に取り入れるべきです。なぜなら、得だからです。
 たとえば毎月25万円をクレジットカード払いにすると、電子マネーや商品券などが還元され、金額的に年間で4万5000円分のメリットがあります。
 20年で90万円です。
 25万円なんて使わないといっても、公共料金や税金、社会保険料の支払い、新聞購読料、交通費、旅行代金、中には賃貸住宅の家賃をクレジットカード払いにしている人もいます。
 そのほか、スーパーなどの生活に関わるものまでクレジットカード払いにすると、月に 25万円使う人はけっして少なくないはずです。
 いっぽうで、クレジットカードは使わないという、現金主義の人も数多くいます。
 理由はいろいろとありますが、いちばんの理由はいくら使ったかわからなくなり、コントロールができなくなるというものでしょう。
 私はそれはそれで正しいと思います。自分のことを知って戒めているからです。
 クレジットカードだと使い過ぎるという人には、2種類あります。
  ひとつは単なる浪費家です。
 無駄遣いしているつもりもないのに、気がついたらカードの請求額が高額になっている人でしょう。
 私は、ダダ漏れ消費家と言っています。
 一括払いで支払いきれず、リボ払いや分割払いにして利息を払い、返済に追われます。
 ダダ漏れ消費家タイプの人は、自分にとって本当に欲しいもの、必要なものがわかっていないのです。
 もっと、自らの消費への欲望と向きあっていただきたいです。
 いささか文学的な表現ですが、自らの物欲と向き合うと自分が見えてきて面白いものです。

 賢い現代人にとってクレジットカードは、あくまでも便利な決済手段です。
 現金で払うより、得で安全で、きちんと記録も残るから使うのです。
 ですから、クレジットカードを使うのであれば、キャッシングや利息のかかる分割払い、リボ払い機能を利用しない。
 支払期日に決済ができずに、遅延損害金をとられるようなことをしない。
 こうでなければいけません。
 ゴールド、ブラック、プラチナカード。
 いわゆる上級顧客者向けのカードを持っていることがステータスだと考えている人がいるようです。
 カードの色のために年に1万〜2万円よけいに支払うわけです。
 特典は多くの場合でその価値はありません。
 ま、カードをアクセサリーのひとつと考えているのでしょうが、私はカードの色で勝負する指向はありま せん。
 むしろ、ブラックカードを持っているのに「今日はワリカンで……」と言うおじさんはもっと軽蔑されていいと思います。
 私はカードの色のために年に1~2万円も払うのならば、被災地や社会のために活動しているNGOなどに寄付します。
 私のところにも入会案内が毎月のようにきますが、入会しません。
 私が1万円以上の年会費を払っているカードはANA(全日空)のスーパーフライヤーズカードだけです。
 このカードを持っていると、自分と同行者1名がいつでも空港のラウンジが使える。旅行保険が自動付帯される。マイル換算にボーナスがつくなど、年会費に見合った特典がつくからです。
 もうひとつ、年に2000円ほどの会費を払うカードもありますが、それは、そのカードで還元されるポイントサービスがダントツに高いからです。
 本当はここで具体的なカードの名前を書いて、みなさんにご案内したいのですが、この新書の親本である『普通の人が、ケチケチしなくても毎年100万円貯まる59のこと』に具体名を出して書いたところ、それまであまり変わらなかったカードの特典やルールが次々と変わって、増刷のたびに書き直すことになってしまいました。
 そこで、ここでは、選ぶときの基準や賢い使い方などのポイントを記すだけにして、具体的な名前は私のブログやFacebook、Twitter などでお知らせしていこうと思います。

ポイントその1……クレジットカードは2枚作って、1枚を集中的に使う。

 選ぶ基準は還元率1%以上と年会費無料。
 クレジットカードは、原則として年会費のかからないもの、還元率が1%以上のものを選びましょう。
 還元率とは、利用した金額に応じてポイントがつく、その金銭的価値の割合です。
 かつてはクレジットカードの利用ポイントを景品に換えることも多かったのですが、今は商品券や電子マネー、利用代金から差し引くといったようなものが多く、どのくらい得できるのかが明白です。
 多くのカードではその還元率は0・5%。つまり1万円使って50円分還元されるのです。
 しかし、カードの中には年会費無料で1%以上のものがあるります。
 たとえば、1・5%なら、毎月8万円と少し、年間で100万円カードを利用するなら、1万5000円分の商品券がもらえたりする。
 還元率が0・5%なら5000円ですから、ずいぶん違いますよね。
 定期預金の金利が0・05%という時代ですから、1%は圧倒的なのです。
 では、なぜ2枚作るのか? 
 カードは賢くスマートな現代生活になくてはならないものです。ですから紛失したときなどのことなども考えて、2枚作って1枚は家できちんと保管しておくというわけです。

ポイントその2……電子マネー系カードは一通り揃えて、ダブルでポイントをもらう。

 近くのスーパーで買い物をすると、(すでにクレジットカードを出して支払いをしているのですが)Tポイントカードもありますか? と言われます。
 今の時代は、お得は二重三重にもらえるものなのです。
 クレジットカードで支払うことで還元されているのですが、別にTポイントももらえるというわけです。
 Tポイントは多くのところで使える電子マネーです。これはもらわなくては損ですね。
 私のTポイントカードはレンタルビデオやCDのTSUTAYAの会員証だったり、コンビニのファミリーマートのファミマカードだったりします。
 ほかに、Tポイントと並んで汎用性の高いポンタポイントは必須です。
 ポンタポイントもほとんど電子マネーです。
 イオン系のワオン、セブン&アイホールディングス系のnanaco(以下ナナコ)、交通系カードのビューポイント、楽天ポイントやドコモ系のDポイントなど、よく使うものなどは一通りそろえておきましょう。

ポイントその3……交通系カード、ハウスカードをうまく活用する。

 交通系カード、たとえば関東であればJR系のSuica(以下スイカ)はきっぷを買う必要もなく便利です。
 よく公共のバスの中で残高がなくなって1000円札を出してチャージしている人を見かけます。
 通勤時間などではバスのスムーズな運行ができなくなり、ほかの乗客に迷惑です。
 それに、1000円ではまたあっという間になくなります。
 何よりもスマートでないですし、得でもありません。
 じつは、スイカカードへのチャージは方法によってポイントがつくなどして事実上の割引になることがあります。スマートに得ができるのです。

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