信頼関係を切り裂く悪魔の言葉

本人は気を使って言ってくれてるつもりなのかもしれませんが、そんなこといちいち伝えてくれなくていいよ、ということありませんか? 今回の「ワイングラスのむこう側」はそんなお話。気遣いと思っていたら、実はそれは……。

そういうことは教えてくれなくていいです

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

先日、ある方から、こんなことを言われました。

「林さんのことを批判している文章をネットで偶然見かけたんですけど、読んだら全然的外れなことを書いてて……」

ええと、もちろんこの方は僕を擁護しようと思って言ってくれているのは重々承知なのですが、でも、「林さん、悪口を書かれてたよ」って教えてくれなくても結構です。

こういう、cakesのようなメディアで書いていると必ず叩く人がいるので、いわゆるエゴサーチって一切やらないって決めているんです。でもたまに上のような形で教えてくれる人がいるんです。でも本当にインターネットって「人間の醜い部分」があぶり出されますよね。というか、インターネットって「人間そのもの」のような気がします。

誰かを否定する言葉、不倫を暴露して注目を集める記事、人種差別、成功している人たちへの揶揄、セックス、ダイエットや美容、お金持ちになる方法、未来への不安……インターネットが「闇」なのではなくて、人間の心が「闇」なんですよね、実は。

ところで以前、ある親しくしている人から、ことあるごとに、「林さん、最近すごく悪口言われてますよ」って、教えてくれたことがあったんですね。それで、「え? 誰が言ってるんですか?」って聞いても、「いやいや、それはちょっと言えませんけど、まあそういうことは伝えておいた方がいいかなって思いまして」って感じではぐらかすんです。

これ、人を落ち込ませるのにすごく効果的なんです。「え? 誰が僕の悪口を言ってるんだろう? どんなことを言ってるんだろう? たぶんあの人かなあ。ああ、たぶんあの事に関して言ってるんだろうなあ。あの時、僕もちょっと調子乗りすぎてたからなあ、あれが不快なんだろうなあ」って気持ちになるんですね。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

林伸次さん、はじめての小説。

ケイクス

この連載について

初回を読む
ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

rie_tantakatan どちら側にもなった事あるけど、お互いにメリットのない行為ですね。無駄な時間が増えるだけなので、やめましょう。 12ヶ月前 replyretweetfavorite

webmorisfp 経験あるなぁ笑 天然クラッシャータイプの子で、愕然としすぎて「え、ごめんなんで言ったの?私がどう思うかわからなかった?」と真顔で切り返した思い出 12ヶ月前 replyretweetfavorite

tum_42 "誰か"は発言者、"みんな"は精々3人、多くても5人程度。 12ヶ月前 replyretweetfavorite

takuyayoshioka 人の悩みの多くが人間関係が発端。悪口は言いたくないし聞きたくないですね。でも人の悪口は蜜の味っていうのも何だか理解できます。> 12ヶ月前 replyretweetfavorite