投資していることすら忘れてしまうような投資」をしよう

「仮想通貨なんてめんどくさい」「株式投資はよくわからない」 「……だけど、お金については、なんとなく不安」貯金、投資、節約――結局なにをどうすればいいのか、わかりやすい答えが知りたい……! そこで、「お金のプロ」である田口智隆さんの著書『入社1年目のお金の教科書』より、お金の貯め方、使い方、増やし方まで、20代におさえておきたいお金の基本をご紹介します。

「投資=株式」ではない

毎月、一定額を金融商品に投資するのが、お金のストレスフリーを手にする近道です。

では、どんな金融商品に投資をすればよいのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

金融商品への投資というと、多くの人は真っ先に個別企業への株式投資を思い浮かべるのではないでしょうか。

トヨタの株を買うこと、ソフトバンクの株を買うことが投資だと思っている人もいると思います。

あるいは、一日中パソコン画面に張り付いて株の売買をしているデイトレーダーをイメージする人もいるかもしれません。

しかし、「投資=株式」という認識は間違っています。

少なくとも入社1年目の皆さんにはすすめることはできません。

入社1年目の皆さんが優先すべきは、株式投資ではありません。

あくまでも就職した会社での仕事です。

まずは1日も早く仕事を覚えて一人前になることが大切です。

株式を購入すると、株価の上下に一喜一憂しがちです。

就業時間中も株価が気になって、目の前の仕事に集中できなくなることは絶対に避けなければなりません。それこそ、お金の奴隷になって、ストレスをためることになります。

また、個別企業の株式は、金融機関に勤めるプロの投資家も売買しています。

彼らは専門家ですから、さまざまな情報から企業を分析し、利益を出すことを最優先に考えます。

株式投資では、そのようなプロ投資家と同じ土俵で戦わなければなりません。

情報量や分析力で劣る素人投資家が圧倒的に不利なのは当然です。

入社1年目の皆さんにおすすめしたいのは「投資していることすら忘れてしまうような投資」です。

長期にわたって資産を増やしていくには、株価の上下に一喜一憂せず、お金に縛られない投資法がいちばんだと考えています。

株価の上下が気になって仕方がない……

じつは、私自身、こうした考えにたどりつくまでには紆余曲折がありました。

投資を始めたばかりの頃は、日本の個別株式や外国株式、外貨建ての金融商品、外国の不動産、FX(外国為替証拠金取引)などさまざまな金融商品に手を出してきました。

投資法についても、1日に何度も売買するデイトレード、会社の決算データなどに基づいて投資するファンダメンタル分析、株価の過去の値動きパターンから将来の値動きを予想するテクニカル分析など、短期間でいろいろと試してきました。

しかし、どれも私には向いていませんでした。

たとえば、日本株の個別銘柄に投資していたときは、株をもっている間、株価が気になってしかたがないのです。新聞やネットニュースにその企業のニュースが出ていれば読みふけってしまいますし、株式市場が開いている昼間は、別の仕事をしているのに、携帯電話で値動きを追ってしまう。

それこそ、1分ごとに株価をチェックするような勢いでした。

常に株価が気になっていると、正常な判断が失われます。

ある企業の株をもってい るときに、決算の売上高を大幅に下方修正するというニュースが報じられたりすると、値動きが気になってしかたがない。

一日中株式チャートにくぎ付けになってしまううえに、ニュースだけでなく匿名の掲示板に書きこまれるような不確かな情報も収集してしまいます。

株価が気になっているときに入ってくるネガティブな情報には、えてして敏感に反応してしまうので、どんどん不安な気持ちになっていきます。そして「このままでは大損してしまうのではないか……」と恐怖を覚え、ちょっとしたパニック状態に。

結果的に株を投げ売りして、かなりの損を出してしまいました。

現在、大きな注目を集めているビットコインなどの仮想通貨も同じような状況といえます。

投資している人は、価格が激しく上下するのが気になってしかたないでしょうし、パニックになって大きな損を出している人も少なくないはずです。

過去に株式投資などで苦い経験をしてきた結果、私が気づかされたのは「値動きが気になるような金融商品や投資法は向いていない」ということ。

もちろん、株式投資を否定することはしませんが、入社1年目の皆さんには最適の投資法としておすすめすることはできません。

私と同じような状況に陥ってしまう危険性があるからです。

投資は、あくまでもお金を増やす手段にすぎません。

仕事中や休み中に株式投資のことばかり考えるよりも、20代の頃は目の前の仕事や自分を磨くことに集中したほうが、結果的に自分のためになるはずです。

そのためにも、「投資していることすら忘れてしまうような投資」を実践することが肝となります。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
入社1年目のお金の教科書

田口智隆

「仮想通貨なんてめんどくさい」「株式投資はよくわからない」 「……だけど、お金については、なんとなく不安」貯金、投資、節約――結局なにをどうすればいいのか、わかりやすい答えが知りたい……! そこで、「お金のプロ」である田口智隆さんの著...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

tomotaka_T !」と題して投資信託を活用した積立投資についてお伝えをさせて頂きました。 https://t.co/DTGQfLJ44x 1年以上前 replyretweetfavorite