塩を使いこなすとスープが変わる

作るのも、食べるのも楽なスープは、忙しくて充実した食事がとれないと悩む人にぴったりの料理です。そんなスープについて、手軽でおいしい作り方のコツを、『スープ・レッスン』の有賀薫さんにご紹介いただきます。
今回はおいしいスープに欠かすことのできない「塩」の使い方を学びます。「青菜の塩スープ」のレシピ付き!

塩味には個人差があるけれど

 おいしいスープを作るために、塩はある程度しっかり使うことをおすすめします。人は塩分をうま味やコクと錯覚します。塩は、人間の生命を維持するには必要なもの。だから塩味は、酸味や苦味などと比べておいしいと感じるようにできているのではないでしょうか。
 また、うま味を十分に感じるためにも、塩が必要です。無塩のスープに少しずつ塩を加えていくと、あるところで飛躍的にうま味を感じられるポイントがあります。
 もちろん、塩を入れ過ぎればうま味は感じられなくなってしまいますし、健康上の理由で減塩している人は仕方がありませんが、おそるおそる入れていても必要な味にはなりません。ある程度は勇気を持って入れたほうが、おいしくなります。

 ただ、覚えておいてほしいのは、おいしいと感じる塩分にはかなりの個人差があるということです。
 一般的に女性より男性の方が濃い目の味付けを好む傾向があるようです。おそらく、体質も関係しているでしょう。汗をかく肉体労働者が塩分を求めるのは、体が欲するからです。育った家庭での味付けの影響は大きいです。外食の機会が多いか少ないかでも違います。料理の油が増えると舌が塩分を感じにくくなるため、油を多用する外食やコンビニ食などの多い人は、塩分の濃い味を求めるのです。

 だからこそ、第2回の記事でも書いたように、必ず味見はしてください。人との味覚の違いだけでなく、自分で作って自分で食べる場合でも、料理のレシピ、体調や季節によっておいしく感じる塩の量は違います。それらを調節するために、味見はとても重要なのです。

シンプルレシピでの「塩」の役割

 この『スープ入門』でお伝えしているのは、絞り込んだ少ない素材と調味料で作る、シンプルレシピです。うま味を重ねていく複合的なおいしさとは違って、料理をするときにはひとつひとつの素材や調味料がちゃんと自分の役割を果たしている必要があります。塩ひとつでも、重要なものになります。

 塩には「調理中の塩」「仕上げの塩」があります。

「調理中の塩」には、下味をつける、素材の水分を表に出す、という役割があります。

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有賀薫

「帰宅が遅く、十分な自炊ができない」「自炊したいけど、忙しくて外食ばかり」といった悩みをもつ方は多いのではないでしょうか。そんな人も効率よくお腹と栄養を満たせるのが、作るのが簡単で夜遅くに食べても体への負担が少ないスープです。cake...もっと読む

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コメント

ikb 塩! そう、塩! ここのところ体調がぐずついているなーっておもってたんだ… https://t.co/9O0SXwveeQ 1年以上前 replyretweetfavorite

beererer 小松菜1束と500mlの水に塩小さじ1って、結構塩強めだよね> 1年以上前 replyretweetfavorite

izaken77 味見は本当に大事で、最近は何回も味見をするようになったんだけど、味見しているうちにお腹が膨れていくあるあるを体験した😅 1年以上前 replyretweetfavorite