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「昔、異性に言われて以降、気にしてしまっていることがある」という方は、異性愛者であるかないかに関わらず、いらっしゃることと思います。女性が男性を、男性が女性をランク付けすることは、「ぼくたちわたしたちはあいつらをランク付けすることができる側にいます」という連帯感と高揚感をインスタントに与えてくれるものですものね。ま、インスタントに、でしかないんだけど。
でもそういう奴らにフリーズドライされてしまう側は、たまったもんじゃないわけです。食われてたまるか。今日ご紹介するのは、「男性に陰口を言われて自信をなくしてしまいました」とおっしゃる方からのご投稿です。
昔学生時代に男性から陰口を言われてから自分に自信が持てません。美人でもないし、話が面白い訳でもないし、男性から好意を向けられる魅力はないし……事実です。人に好かれたい、選ばれたいと思っていても絶対にありえないと心の奥底から思ってます。自分の評価は他人にされるものではないと知っていても私は人に認められたいし選ばれたいです。誰かの特別な1人になりたいんです。最近はミサンドリスト(※牧村注:男性を嫌悪する人)なのだと認めて気を紛らわせています。友達と唯一無二の親友になれたとしても、結婚相手には選ばれないのが辛いです。なんで皆さん、誰かを選べることができるんですか?
ご投稿ありがとうございます。本当、災難でしたね。
なんかもう本当、災難にあったようなものです。ご投稿者の方が陰口を言われたのは、「美人でもないし話が面白いわけでもないし男性から好意を向けられる魅力がないから」ではありません。
「陰口を言うような精神状態の奴に遭遇してしまったから」です。
陰口を言うような精神状態というのはもう、雲の中に頭を隠してるようなもんでね、はなから現実と向き合う気がない状態なんですよ。本人と向き合う勇気もないの。人の素敵なところを見つけられないくせに「ブス」って言うし、そもそも面白がる好奇心がないのに「あいつつまらない」って言うの。最初からけなすのが目的なのよ。
だから、陰口を言うような精神状態になっている人を見かけたら、わたし、こう思うことにしてるの。「人の良いところが見えなくなっているみたいでたいへんそうね」。今は、どんより雲に頭を突っ込んでるみたいだけど、お外は晴れよ。雲の中じゃ見えないのね、あなたがブスだと言うわたしがどんなに美しいか、あなたがつまらないと言うわたしがどんなに面白いかってことが。ふふん、ってね。
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