ミックス。

第14回 俺の彼女、多満ちゃん、よろしく

ミックスを解消した 多満子と萩原。夢を失い、それぞれが元いた世界へ戻っていく…
古沢良太オリジナル脚本映画「ミックス。」のシナリオを特別公開!!


101 建設会社・寮・前(日変わり)

荷造りした萩原、寮を後にする。

現場主任と同僚たちが見送る。

現場主任「……これとっとけ」

現場主任、封筒を萩原に差し出す。

萩原「いいっすよ」

現場主任「とっとけって、俺の気が収まんねえから!」

強引に萩原のポケットに押し込んだ現場主任。

萩原「……お世話になりました!」

去ってゆく萩原。


102 ローカル線・列車内

揺られている萩原。

誰もいない、向かいの席を見つめる。

萩原「……」

山彦町が遠ざかってゆく。


103 横浜・オシャレな歓楽街(夜)

多満子、ゆく。


104 同・夜景の美しいレストラン(夜)

多満子、緊張気味に入ってみると、きらびやかなパーティーが開かれている。

江島が多満子を見つけてやってきた。

飲み物を渡され、中へ連れて行かれる多満子。

江島「大会が近いから、友達が景気づけに開いてくれて」

きらびやかな有名人ばかり。

オロオロする多満子を紹介して回る江島。

江島「俺の彼女、多満ちゃん、よろしく」

多満子「……」

二人で話す江島と多満子。

江島「来てくれて嬉しいよ。二人で暮らせるように新しいマンション探してるんだ、いつこっち来られる?」

多満子「……」

江島「家具は一緒に選ぼうね」

多満子「……大会前に飲みすぎちゃダメだよ」

江島「ノンアル。体調は万全だよ。……あ、それから愛莉とは結局、ミックスに出ることになっちゃった。会社に契約だからって言われたら、まあしょうがない」

多満子「……」

江島「泊まっていくだろ?」

多満子「……(微笑むばかり)」


105 東京・デパート(夜)

萩原、聖子としおりとともに紳士服売り場にいる。

しおりが嬉々として、萩原のスーツを選んでいる。

笑い合う萩原と聖子。


106 同・和食店(夜)

萩原、聖子に上司を紹介され、深々と頭を下げ、4人でにこやかに会食をする。

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ミックス。

古沢良太 /コルク

偶然の出会いが、わたしの人生を変えたーー。 脚本家・古沢良太の映画「ミックス。」オリジナルシナリオを特別公開! 男女混合ダブルスに挑む、元“天才卓球少女”を演じた新垣結衣が、日本アカデミー賞主演女優賞を受賞した話題作。

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Nrva8iwlgctd #スマートニュース 1年以上前 replyretweetfavorite