体、頭、心の健康維持が若々しさの元

体と頭の両方を健康に保つために大切なことは、「自立」と「自律」の二つの「じりつ」。そして病気を防ぎ、認知機能と体力を維持し、社会生活を保つという三つの輪を成立させることだ、と抗加齢医学の第一人者であり、北里大学名誉教授の塩谷信幸氏は語る。では具体的にどのような習慣を心がければよいのだろうか。

「アンチエイジングの目的は健康長寿、言いかえれば老後の『クオリティ・オブ・ライフ』を維持すること。 そのために必要なことは三つあります。一つ目は、病気を防ぐ『予防医学』。二つ目は『認知機能と体力の維持』。そして三つ目が『社会生活』。この三つの輪の中心に『クオリティ・オブ・ライフ』があるのです」

こう話すのは、北里大学名誉教授の塩谷信幸氏。自身が現在「86歳でバリバリ現役」という健康長寿を地で行きながら、NPO法人「アンチエイジングネットワーク」理事長も務める、抗加齢医学の第一人者だ。

・「自立」と「自律」がアンチエイジングの2本柱

「アンチエイジングでは二つの『じりつ』が重要です。 一つは『自立』—これは自分の足で立てるということであり、つまり体の健康です。もう一つは『自律』。体が健康でも脳が健康でなければ、たとえば認知症になって、退職したのに会社に行こうとしてしまう。自己を律するには、脳が健康でなくてはいけません」

体と頭の両方を健康に保とうというのが、「自立」と「自律」の二つの「じりつ」。そして病気を防ぎ、認知機能と体力を維持し、社会生活を保つという三つの輪を成立させることが、この二つの「じりつ」をかなえ、ひいては「クオリティ・オブ・ライフ」の高い老後につながっていく。

では、そのために具体的に何をすべきなのか。塩谷氏は、「運動、食事で体の健康をかなえ、社会生活で頭の健康を保つことが重要」と話す。

働き盛りのビジネスパーソンには、「老化」などという言葉はまだ少し縁遠く感じるかもしれない。しかし老化は自然の摂理であり、ある日突然、起こる現象ではない。今からアンチエイジングに目覚め、そのための対策を講じておけば、誰にでも訪れる老化をうまくコントロールしながら、「クオリティ・オブ・ライフ」の高い老後を迎えられることだろう。

・専門家が簡単解説!「老化」の仕組み

・細胞の老化、ホルモンバランスの悪化、老廃物の蓄積が老化の原因

生まれ育ち、成熟し、やがて老いて死ぬのは、生物の宿命だ。しかし、そもそも「老い」とは、いかにして起こる現象なのだろう。塩谷氏によれば、それは三つの側面から説明できる。 一つ目は細胞の老化、二つ目は機能の老化、そして三つ目は老廃物の蓄積だ。まず細胞の老化だが、これには、テロメアとDNAが関係している。

染色体には「テロメア」という尻尾のようなものがついている。染色体細胞が分裂するたびに、このテロメアが短くなっていき、ある短さにまで到達すると、細胞は分裂できなくなってしまう。つまり染色体には「寿命」があり、寿命を迎えることで、体は老いていく。これを「細胞時計説」と呼ぶという。

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