綿矢りさにツッコミを学ぶ。祝『勝手にふるえてろ』DVD発売記念書評!
ツッコミの上手い女の子が好き。
ただツッこむだけではだめ。上手くなくちゃいけない。しかるべきタイミングで、たとえばマッサージのツボをきゅっと押すみたいに——間違っても下手なマッサージ師みたいにぼんやりとした広範なくぼみを力任せにツッコまないでほしい——「ああっそこっ!」と言いたくなるほどに、的確で、正確で、場のくぼみにぴたりと合ったツッコミ。を、してくれる女の子が、わたしはしぬほど好き。
きゅんとしてしまう。
綿矢りさは、いま生きてる作家の中で、もっともツッコミの上手い作家さんであると思う。
というわけで、好き。
……だけで終わると、勝手な告白になってしまうんですけれど。
最近、綿矢りさ原作を映画化した作品『勝手にふるえてろ』(大九明子監督)が、DVDとして発売されました~~!! イェ~~!! わたしはこの映画がとっても好きだったので、勝手にDVD化をお祝いします。めでたいっ。
しかし映画も素晴らしいのですが、わたしは原作小説『勝手にふるえてろ』(綿矢りさ・文春文庫)も、大好き。
唐突に隠れた野望を発表すると、わたしがえらくなって【ベスト・オブ・ラブコメ小説集】をつくれる身分になったら、絶対にまず『勝手にふるえてろ』から始めたいですねっ。それくらい好き。
というわけで今回は、映画も小説もおすすめ!! 祝・DVD発売記念!! 『勝手にふるえてろ』の小説を勝手にご紹介してみます~~!!
今度、綿矢りさ作品を読むときは「蹴られてぇ~」(※全文学少年たちの願望)と思うだけじゃなくて、ぜひツッコミに注目しながら読んでみて
『勝手にふるえてろ』綿矢りさ
(文藝春秋)
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