第4回】神は細部に宿る

疲弊した組織の意思統一をはかるために、新社長は毎週月曜日、全社員に向かって手紙を書き続けた。かくして売り上げは倍増し、奇跡のV字回復は起きた! ザ・ボディショップ(イオンフォレスト)で社長、スターバックスでCEOを務めた岩田松雄さんが、毎週書き続けた伝説の「マネジメントレター」を初公開! 岩田さんが実際に送り続けたマネジメントレター、最終回となる今回は2006年1月10日号をご紹介。

2006年1月10日 

 今までに何度も話してきたことですが改めてお話しします。それは基本を大切にするということです。

 お店を回っていて、ずっと気になっていたことがあります。それは商品のラベルの向きです。お客様の立場になって考えると、当然文字はお客様に見やすい方向を向いているべきです。
 関東ではほとんどのお店が、そこまで気を遣った陳列がなされていません。ラベルの向きはバラバラ。しかし東海地域のお店を回ると、ほとんどすべてのお店で、ちゃんとラベルの文字の向きが揃っていました。たったそれだけ見ても、お店が細かな気配りをしていることがわかり、とても気持ちが良かったです。これは偶然かもしれないけれど、年末年始、とくに東海地域の店の売上が好調なのと関係していると私は思っています。

 こうした小さなところから始まり、小さなことがすべてにつながっていく。

 小さなことといえば、本部の資料に誤字脱字が多いことも非常に気になります。マーケティング部関連の資料のミスがとくに目につきます。マーケティング部は仕事の性格上、資料を作ることが多いのでミスの頻度が高くなるのは仕方のないことでもありますが、これは十分に注意してください。フランチャイズのオーナーさんや、お店からも「本社の販促物に誤字や間違いが多い」とのクレームをいただいています。

 社内の資料だけに誤字脱字が多い、ということはありえません。
 印刷物を委託した外部の業者さんのミスという場合もあるでしょうが、これは適切な業者を選定したかどうか、また単に外部任せにして自分たちでチェックしたかどうか、という両方の点で、こちらのスタッフの責任です。

 さらにホームページの内容についても、間違いがあったり、更新が遅かったりということも指摘されています。
 社内的な資料が1文字間違っているだけならまだ傷は浅いです。しかしお店に送るもの、さらにすべてのお客様に公開するホームページ上でのミスは本当に恥ずかしい。たとえば、「5バリューズ」の説明に、バリューが4つしか書かれていなかったり、すでに時期がすぎている採用情報がそのままになっていたり。私は発見したとき、本当に顔から火が出るほど恥ずかしい気持ちになりました。

 神は細部に宿る、と常々みなさんに言い続けてきました。
 物事の本質は、細部に現れます。長い年月をかけ、隅々にまで気を配り続けることで、ブランドは守られていくことを、どうか肝に銘じてほしいと思います。
 ありがとうございました。

 

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部下の心を1分で動かすマネジメントレターの秘密

岩田松雄

疲弊した組織の意思統一をはかるために、新社長は毎週月曜日、全社員に向かって手紙を書き続けた。かくして売り上げは倍増し、奇跡のV字回復は起きた! ザ・ボディショップとスターバックスでCEOを務めた著者が毎週書き続けた伝説の「マネジメント...もっと読む

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kadokawaone21 cakes更新!最終回となる今回は、 2006年のマネジメントレターから! 小さなことに気付く重要性について、元ボディショップ社長の岩田松雄さんが語りました→ 4年以上前 replyretweetfavorite

STMK 1回目から全部読んだ。自分の行動を省みるよいきっかけになりました→  4年以上前 replyretweetfavorite