第3回】なにも生み出さない長時間会議は廃止する

疲弊した組織の意思統一をはかるために、新社長は毎週月曜日、全社員に向かって手紙を書き続けた。かくして売り上げは倍増し、奇跡のV字回復は起きた! ザ・ボディショップ(イオンフォレスト)で社長、スターバックスでCEOを務めた岩田松雄さんが、毎週書き続けた伝説の「マネジメントレター」を初公開! 本日公開分より、岩田さんが実際に送り続けたマネジメントレターをご紹介。今回は2005年6月27日号です。

2005年6月27日

 おはようございます。

 この土日はとてもいい天気で暑かったですね。私はゴルフと野球でリフレッシュしました。でもゴルフをしていても野球をしていても、今月の売上が予算に届いていなかったのでとても気になっていましたが、金曜日はとても売上もよく、土日でどれだけリカバリーできたかとても楽しみです。
 さて、5月は記録的な売上を達成しました。ただ6月前半はあきらかに落ちています。17日以降は勢いを取り戻しましたが、売上が低迷したら、すぐさま原因を分析してすぐに対策を打つ機動性が必要です。
 「自分が経営者だったら」と考えたら、売上が少しでも落ちれば、すぐに対策を考えるはずです。機敏に、なにかできることがないかと自分たちで軌道修正できるように、自立的な判断を下せる現場であってほしいと思います。

 先日権限委譲を進めたい、というお話をしましたが、今回は会議について少しお願いがあります。先日のMD会議(マーチャンダイジング会議)ですが、私はあえて欠席しました。マーケティング部の方には、たくさんの資料を準備していただき、さらに事前にプレゼンの練習もなさったと聞いています。欠席したのは申し訳ありませんでした。
 ただ、この1ヶ月、数回この会議に出席し、いろいろ勉強させていただいたのですが、マーケティング戦略は、私よりマーケティング部のKさんのほうがずっと適切な判断を下せるはずです。今後は、すべてKさんにお任せし、私はこの会議には出ないつもりです。

 あわせてお伝えしたいのは、どうか社長や上司の顔を見ずに、現場のお店、お客様のほうを向いてほしいということです。
 たとえば商品やポスターなどについて、すべて社長には事前にお伺いを立てるのに、営業に見せるときはすでに変更不可能なタイミングになってからです。これは現場の意見を聞いていないのと同じことです。すべて現場の言うとおりにしてくれという意味ではありません。最低限意見を聞けるようにするべきです。
 またこうしたプロセスの中で作られている大量の資料です。もっと減らせないかと聞いてみても、これ以上減らせない、という答えでした。これは、システムそのものに問題があるからです。

 まだまだ社長や上司のためにだけ作られる不要な資料、会議が存在しています。当の上司さえろくに見ないのに、「作った」という自己満足のためだけに作られる資料も多いと思います。そんなムダなことのために、夜遅くまで仕事をするくらいなら、お店に行って、スタッフのみなさんの意見を聞いてきてください。 
 月例会議では、お店別の売上、商品別の売上はとても詳しく報告されますが、バリューズ活動についての報告はありません。私は就任したときに、原点に戻りこうした活動を重視しようとお話ししました。どれだけのお店でスタッフがどれだけこうした活動に参加したのか、こういうことこそ、きちんと数値化しないと活動の推進はできません。バリューズ活動についても定量的に報告するようお願いします。
今日の話はこれで終わります。
 ありがとうございました。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

角川新書

この連載について

初回を読む
部下の心を1分で動かすマネジメントレターの秘密

岩田松雄

疲弊した組織の意思統一をはかるために、新社長は毎週月曜日、全社員に向かって手紙を書き続けた。かくして売り上げは倍増し、奇跡のV字回復は起きた! ザ・ボディショップとスターバックスでCEOを務めた著者が毎週書き続けた伝説の「マネジメント...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

kadokawaone21 cakes更新! 本日より岩田さんが実際に送ったマネジメントレターをご紹介! 今回は誰もが頭を悩ませる会議のあり方についてです→ 4年以上前 replyretweetfavorite