目標が明確でない人は貯金1000万円を目指せ!
入社1年目の若者だと、「まだ将来の具体的なイメージや目標がない」という人も少なくありません。実際、私自身も入社当時はそうしたイメージや目標がなかったために、浪費に走ってしまう結果となりました。
早いうちに将来のイメージが明確になるに越したことはありませんが、それらは社会人経験を積むなかで見えてくることもあります。私自身もそうでした。
そういう人に対して私はこうアドバイスをしています。
「目標が明確になるまでは、とりあえず1000万円の貯金を目標にしてください」
ここでいう1000万円は、純粋な預金だけでなく、投資も含めた資産額だととらえてください。
第1章で「お金を貯めること自体に意味はない。お金はどう使うかのほうが重要だ」という話をしたので矛盾するように感じるかもしれませんが、将来のイメージや目標がないと、何の目的もなく浪費してしまう可能性が高い。そうした事態を防ぐためにも一時的に1000万円を目標にするのです。もちろん、将来やりたいことが決まったら、貯めていたお金をその目標達成のために使えばいいのです。
では、なぜ1000万円なのでしょうか。
経験則からいえば、1000万円を貯めるには、完全に貯金体質になっていなければ不可能だからです。つまり、まるで歯磨きをするのと同じようにお金を貯めることが習慣として身についていないと、1000万円は貯まりません。
100万円を貯められるのも立派ですが、浪費をほどほどに抑えて時間をかければ100万円、200万円、300万円は自然と貯まっていきます。
しかし、1000万円は強い意志がなければ貯まりません。
前述の①消費70%、②浪費10%、③投資20%のルールは徹底して守るだけでなく、ときには浪費を0%、消費を40%~60%くらいに抑えて、そのぶん投資、つまり貯金にまわす必要もあります。
私はこれまで3000人を超えるお金持ちを見てきましたが、多少無理をしてでも1000万円以上の資金を短期間で貯めて、起業資金や資産運用など、自分のやりたいことにお金を使いたいという人は少なくありません。
そして、その資金を元手に、さらに大きなお金を稼ぎ出していくのです。
1000万円貯められる人は、1億円も貯められる
お金持ちの貯金に関する感覚で共通していることがあります。
「1000万円を貯めると、1億円を貯めるのはそれほど苦ではない」ということです。
100万円から1000万円まで貯めるのは大変だったが、1000万円から1億円にするのは、案外すんなりと事が運んだ、というのです。
私自身もそのような感覚をもっています。100万円の貯金のときは、とても1億円を貯めるなんて無理だと思っていましたが、資産が1000万円を超えてからは、「もしかしたら1億円くらいいけるかも!」という感覚になっていました。
なぜ、このように感覚が変化するのでしょうか?
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