自分の人生をプロデュースする
ここまで私の失敗物語にお付き合いいただき、ありがとうございました。転職を機に、ようやく私の自己プロデュースが始まります。
最後にもう一つだけ。私が自己プロデュースを始めるきっかけとなったエピソードをご紹介させてください。DeNAの最終出社日、当時の人事部長にこんなことを言われました。
「自分の人生の選択を正解にするのは、自分しかいないんだよ」
転職をする私を応援するつもりで言ってくださったこの言葉によって、私の人生は大きく動き始めます。「自分の人生の選択を正解にする」とは、どういうことでしょう? 私は、どうしたら「逃げる」という自分の選択を正解にすることができるのだろう、と考えました。
私は今後、どのように生きていきたいんだろう。どのように起業という夢を叶えようとしているのだろう。どうすれば狙った通りに生き、最高の着地点を迎えられるのか……。考えた末にたどり着いた答えは、「人生のシナリオを書く」ことでした。
人生は監督・脚本・主演=〝わたし〞のドラマ。監督になったつもり、プロデューサーになったつもりで自分の人生をプロデュースすればいいんじゃないか、と思ったのです。
それまでは、シナリオも戦略もなく、ただ起業というゴールを目指していた私。30歳までに起業したいという目標はあったものの、当時は目の前のことに対処するだけで精一杯。受け身で、翻弄される人生でした。それでは、いつまで経っても夢は叶えられません。
夢の実現のためには、何が必要なのか? 原点に立ち返って、成功までの具体的なシナリオを書く。そして、その通りに演じていく。そうすることで、自分の選択を正解にしようと思ったのです。
新しい会社では、ダメOLだった私を知る人はいません。転職は「なりたい自分」を一から作り直すチャンスでもありました。これからは、人生の主導権を自分で握り、とことん成功のシナリオを描き、主演女優になったつもりで演じよう。そう決めてから、私の人生は激変していったのです。
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