学歴低いけど意識高い系女子が、大手ベンチャー企業に入社するまで

田舎出身、女子大卒、貯金なし。DeNAで減給処分を受けたダメOLが、ちょっとの背伸びを繰り返し、起業して1年でM&Aを成功させ、3億円を手にするまでを描いた『ダメOLの私が起業して1年で3億円を手に入れた方法』。ミレニアル世代のバリキャリ女子から、上司世代のビジネスパーソンにまで(「新人・部下に読ませたい」との声多数!)、広く支持されている「ダメ億」流キャリア形成ストーリーをお届けします!

私を「起業」に導いた原体験

 本書では、私が夢を叶えるために実践してきたノウハウをお伝えしていくのですが、本編に入る前に、少し私自身のことをお話しさせてください。

 というのも、私は最初から戦略を立てて、起業というゴールに向かって最短ルートを歩んだ、という人間ではありません。そんな私が偉そうに冒頭からノウハウを語るのは、ちょっと違う気がするのです。

 私がセルフプロデュースを始める前、いわば夢へのスタートラインに立つまでには、大きな挫折がありました。キラキラ女子がどん底のOL生活を経験し、本格的に起業に向けてスタートを切るまで。そんな物語に、しばしお付き合いいただければと思います。

 まずは、どうして私が「起業したい」と思うようになったか?

 私が中学2年生の時、父の会社が倒産しました。父の会社は、ゴルフ場やアミューズメント施設を数多く手がける、地元では有名な企業でした。おかげで、私は幼い頃から何不自由ない暮らしをしていたのですが、バブル崩壊で一転。成井家は莫大な借金を背負うこととなったのです。

 父はショックからうつ病を発症してしまうし、明日の生活はどうなるかもわからない。家庭内に流れる空気は混沌としていました。そんな状況の中、家計を支えることになったのは母でした。臨床心理士の資格を持ち、カウンセリングルームを経営していたのです。

 うちはこの先、どうなってしまうんだろう……。そんな私の不安をよそに、母は経営者として抜群のセンスを発揮します。父の負債も返済でき、元の生活にすぐ戻ることができたのです。

 この原体験は、私の意識を大きく変えました。女性も男性に頼らず、働くべきだ。手に職をつけて、一人でも生きていけるようにならなければ……。そんな風に思ったのです。

 そこで私は、母と同じ臨床心理士を目指すことにしました。将来、母のように私も自分のカウンセリングルームを持ちたい。そんな思いもありました。これが、私が起業を目指したきっかけです。

 それから、もう一つ、私を起業に導いたものがあります。

「あなたは何かをするために生まれてきたとしか思えない」

 これは、子供の頃から母に言われ続けてきた言葉です。母は結婚後、なかなか子供に恵まれませんでした。一時は不妊治療を行うも、効果は得られず。結婚から11年が経ち、妊娠はすっかりあきらめていた頃に生まれたのが私でした。

 きっとこの子は「何かを成し遂げる」という強い意志を持って生まれてきたに違いない。母はそんな風に思ったそうです。こう言われて育つと、不思議なもので、私自身もそう思い込むようになります。

 私は社会に対して何かを成し遂げなければならない。そのために生まれてきたんだ。 私ならきっとできる!いつしか、そんな根拠のない自信を持つようになっていったのです。

キラキラ女子だった大学生時代

 臨床心理士になると決めた私は、心理学を学ぶため、東京の大学を目指すことにしました。志望校はお茶の水女子大学でした。

 中学校では学年トップクラスの成績をとり、高校は推薦で特進科に入学した私は、根拠のない自信もあいまって、当然合格できると思っていました。しかし、結果は不合格。ここで人生初の挫折を経験しました。しかし、早く田舎から抜け出して東京に行きたいという気持ちが強かったため、浪人はせず、東京女子大学に進学することを決めました。

 起業家と呼ばれる人は東大・京大・早慶出身と高学歴の人が多いですよね。だから私も、いい大学に行かなければという思いが強かったのですが、最初からつまずいてしまったのです。できない自分が嫌になり、自己嫌悪に陥りました。

 東京女子大学で心理学と女性学を学べたことは、今思うとよかったのですが、実は未だに学歴コンプレックスを抱えているんです。とはいえ、そのまま引きこもるような私ではありません。せっかく東京に出てきたんだから、楽しもう! と、積極的に動き始めます。

 大学1年生の時は4つのサークルに入っていました。テニスサークルや音楽サークルなどをかけもちし、毎日遊んでばかり。完璧な「キラキラ女子」でした。

 しかし、大学2年生になると、ふと、ただ東京生活を謳歌しているだけでいいのか な? と思うようになったんです。

 そこで、東京大学の起業サークル「TNK」に入ることにしました。起業したいという夢があったから、というのはもちろんですが、実はもう少し不純な動機もありました。学歴コンプレックスを抱えていた私は、優秀な人たちとお近づきになりたいと思っていたのです。

 受験戦争を勝ち抜いた人は、どんな人なんだろう。会ってみたいと、とにかく交友関係を広げることに必死になっていました。この頃は、いわゆる「意識高い系女子」でした。

 TNKの創設者は、堀江貴文さんの鞄持ちで有名になった保手濱彰人さん。同世代にはグノシーの社長の福島良典さんもいました。学生起業家の先輩も大勢。彼らの就職先は、いずれも名だたる大企業ばかりでした。

 TNKではフリーペーパーの作成や、経営シミュレーションをするイベントの企画などを経験しました。仮想の会社をいくつか立ち上げ、どの会社が一番市場価値があがるか、プログラムを組んでみる、という3日間缶詰の合宿をしたこともあります。

 初めて起業についてきちんと学んだ私は、ワクワクしました。そのうちに、起業を本格的に考え始めます。臨床心理士を目指して上京してきましたが、東京には色々な考えや夢を持った人たちがいる。最初から選択肢を狭める必要はないんじゃないかと思ったのです。

 一度フラットに考えてみて、これだ! と思える仕事が見つかったら起業しよう。そ んな風に考えが変わっていきました。まだまだはっきりとした目標はありませんでしたが、大学時代に優秀な人たちと同じ環境に身を置くことができたのは、本当によかったと思います。

 この「ちょっとした背伸び」で築いた人脈が、後々起業する時にも大いに役立ちまし た。

「起業する」と言うのは簡単ですが、実現可能、かつ安定した収益を出せるビジネスプランを思いつくまでには時間がかかります。実際に起業している先輩を見て、私のようにはっきりとしたプランがないまま動き始めても、うまくいかないと思いました。

 起業は30歳までにしようと目標を定め、就職活動を始めることにしました。いずれ起業するにしても、まずは企業に就職したほうがいいと考えたのです。もし、この本を読まれている方の中に、起業を考えている大学生の方がいたら、よっぽど明確な目標やビジネスプランがない限り、まずは企業に就職してみてもいいと思います。

 なぜなら、企業でしか経験できないことがたくさんあるから。新入社員のうちから大企業相手に交渉したり、営業で大きな目標金額を達成したりというのは、企業にいるからこそできること。

 それから、企業に通用するビジネスマナーを学んだり、色んな人の仕事の仕方を見たりするというのも、意外と大切なことだったりします。

 そんな考えの下、就活をしていた頃。私の人生を大きく変える出来事がありました。

 株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)の創業者・南場智子さんとの出会いです。

 南場さんは、TNK主催の東大生向けベンチャー企業説明会に登壇されていました。当時のDeNAはまだベンチャー企業という位置づけで、南場さん自ら採用活動をされていたのです。

 直接お話しする機会はありませんでしたが、「こんなにすごい女性経営者がいるんだ」と、衝撃を受けたことをよく覚えています。南場さんの下で働きたいと思い、私はDeNAを受けることに決めました。最終面接の合否連絡は、南場さんからの電話。

「一緒の船で働こう」

 この言葉を聞いた時、私は必ずDeNAで結果を出そう。そう心に決めました。

 これは後から人事の担当者に教えてもらったのですが、内定者の半数以上が東大・京大卒という当時のDeNAにおいて、学歴が決して高くない私は当落線上にいたそうです。そんな中、南場さんがこんなことをおっしゃったそうです。

「潰れそうな旅館の前で、人事と私と成井で客引きをしたら、誰が一番客を連れてこられると思う? 成井だよ。成井はすごい女になる」

 面接で聞かれたのは、家族構成や生い立ち、学生時代にしていたことくらい。どうして南場さんがここまで思ってくださったのかは、正直わかりません。南場さんご自身も覚えていらっしゃらないと思いますが、この言葉はこれ以降ずっと、私の心の支えになっています。

 南場さんが認めてくれたのだから、そういう自分にならないと申し訳ない。必ず「すごい女」になろう。今でもつねに、心のどこかでそう思っています。

 こうして夢と希望にあふれたキラキラ女子は、ベンチャー企業・DeNAに入社することに。

 しかし、そこにはいくつもの苦難が待ち受けていたのです。

次回、まさかの減給処分!

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ミレニアル世代の新しいキャリア形成ストーリー!「新人・部下に読ませたい」との声も寄せられています!

この連載について

ダメOLの私が起業して1年で3億円手に入れた方法

成井五久実

田舎出身、女子大卒、貯金なし。DeNAで減給処分を受けたダメOLが、ちょっとの背伸びを繰り返し、起業して1年でM&Aを成功させ、3億円を手にするまで。 明日会社が潰れても、自分で仕事を取れるスキルを身に着けていますか? 会...もっと読む

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コメント

StayHungry_jp 弊社も応援してます! 2ヶ月前 replyretweetfavorite

Mt_Yonell 興味深い。。。 2ヶ月前 replyretweetfavorite

sannysquirrel  いやいやいや、これは学歴低いダメOLとは言わないでしょ。 2ヶ月前 replyretweetfavorite

cyochannn #スマートニュース 学歴の低い…だめ女子…ははは、はははは、田舎って埼玉かな?あはははは、しくしくしくしく、悲しいかな 2ヶ月前 replyretweetfavorite