タックルした選手も悪いと言った本田圭佑

6月14日に開幕するサッカーW杯を前にして、3年間日本代表を率いていたハリルホジッチ監督が突然の解任。そんな騒動の中、発言が注目されていたのが本田圭佑選手。普段から一風変わった言語感覚が取り沙汰される事が多い本田選手ですが、騒動になっている日本大学アメフト部のタックル事件について発したツイートから、本田とマスコミ批判について考えます。

「選手も悪い」をリツイートするインフルエンサー

いわゆるインフルエンサーと呼ばれる方々がSNSでどういった発信を続けながら、ポジティブな存在としての自分を管理しているのかに興味があるので、フォローせずにあちこちのTwitterにアクセスしている。日頃、時事問題には一切言及しない女性が、日本大学アメフト部タックル事件に言及する本田圭佑のツイート「監督も悪いし、選手も悪い。傷つけられた選手は生死に繋がるような怪我でなくて何より。ただ毎日寄ってたかって責め続けるようなことでもないでしょう? あのタックルは罪だし究明もすればいい。ただこのニュースにいつまでも過剰に責め続ける人の神経が理解できないし、その人の方が罪は重い」(5月23日)をリツイートしているのを見かけて、ものすごく乱暴に「うわ—、今っぽい!!!」と思った。超のつく影響力を持つ人が発した意見に乗っかるのは、自分のポジティブな態度を管理・更新しようとする一環なのだろうか。

日大アメフト部・宮川さんの記者会見を経て、あの監督と並列させて「選手も悪い」とツイートできる超有名選手と、リツイートできるインフルエンサーって、「いつまでも過剰に責め続ける人」よりも「罪は重い」と私は思う。このところ、国家の信頼を失墜する問題にしろ、権力者のハラスメントにしろ、そして今回のタックル問題にしろ、世の中を俯瞰して自分の安全を保ちたい&引き続き影響力を行使したい話者が、「マスコミはいつまでやってんだ」という粗雑な投てきを繰り返してくる。文書改竄では自殺された方がいて、ハラスメントを受けた女性はセカンドレイプを受け、声をあげなければ「選手が勝手にやったこと」で処理されたに違いない宮川さんがいるのである。力の強いほうが力の弱いほうに押しつけて片付けようとし続ける限りにおいて、責め続けるべきだと思う。なぜなら、潰された個人がいるからだ。

彼のことを忘れるであろう私たち
この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

発売即重版! 武田砂鉄さんの新刊です。

日本の気配

武田砂鉄
晶文社
2018-04-24

この連載について

初回を読む
ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

takapirona https://t.co/Wepr7I883v 12ヶ月前 replyretweetfavorite

nakamura990417 "日大アメフト部・宮川さんの記者会見を経て、あの監督と並列させて「選手も悪い」とツイートできる超有名選手と、リツイートできるインフルエンサーって、「いつまでも過剰に責め続ける人」よりも「罪は重い」と私は... #NewsPicks https://t.co/tdZa3Da6nF 12ヶ月前 replyretweetfavorite

necoze “世の中を俯瞰して自分の安全を保ちたい&引き続き影響力を行使したい話者が、「マスコミはいつまでやってんだ」という粗雑な投てきを繰り返してくる” 12ヶ月前 replyretweetfavorite

eritwin917 武田さんのコラムが好きでよく読んでいるんだけど、この記事はちょっと読んでほしい。今なら無料で読めます。私も個の力を励ましたい。 https://t.co/Q9pWYO7dex 12ヶ月前 replyretweetfavorite