中尾彬のモノマネがウケなかった高2の夏

最近、妻である池波志乃と自分たちの終活を書いた共著『終活夫婦』が話題になっている俳優の中尾彬。美食家としても知られていますが、意外なことに実はアイスキャンディーの「ガリガリ君」好きを公言しているそう。その理由を推察しつつ、中尾彬を考えます。

とにかく不評だった放送

高校時代、放送委員会の一員として、昼休みに流す放送を好き勝手に作っていたのだが、持ち前の低音ボイスを活かして、全篇中尾彬のモノマネで通した回はとにかく不評だった。教室によってはスピーカーをOFFにしたところもあったようで、「聞きたかったのに聞けなかった」と嘆く数名の姿を見ながら、友情ってヤツを尊く感じたものである。


テレビで中尾彬を見かけるたびに、あの時の放送はなぜそこまで不評だったのか、と記憶がぶり返す。1998年か99年か、それはちょうど中尾がドラマ『GTO』の教頭先生役で出演していた頃だから、高校生の認知度も十分に高かったはずである。バラエティーにも頻出していた。99年に刊行された中尾彬『カミさんの食卓』の巻末には妻・池波志乃がエッセイを寄せており、「若者に混じって、『バラエティー』に良く出ている元気なオジサンを『バラエティーオヤジ』というらしい。何でも我がアキラは1位か2位だそうだ」「コギャルたちに『アキラ! 超カッコイイ!』などと騒がれて、チョイト若返ったようにも見える」と喜んでいる。放送を聞けなかったことを嘆いてくれた友人が言うには、教室のスピーカーをOFFにしたのは、いわゆるギャルの集団だったそうだから、志乃の見解とギャルの見解には乖離があったということなのだろうか。


中尾林林林林彬

サッカー部のスタメンなのにバンドも組んでいる、という連中が格差社会を見せつけてくる文化祭で、こちらは、プロテスタント系の高校なのにもかかわらず聖書のパロディコントを披露する、という道を選んだ。校内に貼り付けることができる告知ポスターの枚数が決められており、4人ほどのメンバーで、一言ネタを書き添えた上で、コントの日時・場所を告知するポスターを作った。中尾彬の放送が受けなかったことを根に持っていた自分は、マジックで大きく「中尾林林林林彬」と記し、「実際には『木』はいくつ?」と添えるポスターを作った。

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marekingu #スマートニュース 約1年前 replyretweetfavorite

tommysoya |武田砂鉄 @takedasatetsu |ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 こんな黒歴史があったなんて。今のうちに閲覧制限かかる前に読もう!https://t.co/h8QpHhkOKd 約1年前 replyretweetfavorite