河邉徹
ファクトリーには見たこともない世界が広がっていた
【管理人の夢⑧】
夢工場の中で案内された「ファクトリー」。ここで夢の要素が加工され、人々に出荷されているという。興味深くその様子を見ていると、彼は、意外なことを聞いてきた……
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>
イラスト:堀越ジェシーありさ
「知ってますよ」
どうして……と聞こうと思ったけれど、夢の住人なら、何でもありかも。
「もし、その仕組みについて興味がおありなら、工場を見学していきますか?」
「見学できるんですか?」
おじさんは無言で頷き、私が入って来た扉とは逆側にある扉を見た。
「ついて来てください。『ファクトリー』を見せます」
私は歩き出したおじさんの後ろをついていく。逆側の扉の向こうは、数メートルの短い廊下があった。おじさんの後ろについて廊下を抜けると、そこには体育館のような空間が広がっていた。
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この連載について
河邉徹
WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の
〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。
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著者プロフィール
1988年6月28日、兵庫県生まれ。関西学院大学 文学部 文化歴史学科 哲学倫理学専修 卒。ピアノ、ドラム、エレクトリック・ベースの3ピースバンド・WEAVERのドラマーとして2009年10月メジャーデビュー。バンドでは作詞を担当。
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