対立を避けるにはエリアを分けること ー動かない相手を怒る前に 

「何度言っても動いてくれない」「こっちは頑張ってるのに、なぜ何もしてくれないのか」。日常でそんな場面はないでしょうか。でも、「これだけ言ってるのに!」と憤慨しているあなた自身が、相手が何もしてくれない原因になっていることもあります。書籍『会社・仕事・人間関係 「もう、何もかもしんどい」と疲れ果てたときに読む本』より、限界になる前に自分を守る方法を紹介します。

1人で頑張っていませんか?

自分は頑張っているのに、相手が頑張ってくれない!

会社ではそんなこともありますね。

どんなに頼んでも相手が動いてくれないときに覚えておいてほしいのは、「自分の責任の範囲で終わりにする」という考え方です。

もちろん、協力し合える状況であればいいのですが、そうでない場合、「人の仕事に口出しをするな」と思われてしまうこともままあります。

そんなときは、それが相手の仕事の範囲なら、自分は介入しないというふうに捉えるのです。

協力できるかどうかは、そもそも相手との関係性によります。

どんな人であれ、押しつけられれば反発したくなるものです。

良好な関係が育っていないうちに、相手に何かを提案したとしても、相手は押しつけられたと感じるでしょう。仮にもし相手が不承不承動いたとしても、その結果、どこかに不具合が起こったり、支障をきたしたりすることが、よくあります。それは偶然ではなく、相手の中に「仕返ししたい」という気持ちが無意識に働いた結果ということもあるのです。

「協力しなければならない」と頭では考えていたとしても、お互いにマイナスの関係で、本音のところでは納得していなければ、悪意はなくても、無意識にうまくいかないほうへと状況を引っ張っていきます。それを強引に変えようと思っても無理な話というものです。

でも、「要求しすぎない」ことで相手との関係を変えることはできるでしょう。強引に介入するよりも、「相手に任せる」スタンスのほうが、かえってうまくいきやすいのです。たとえば、

「あなたたちはいつもダメなんだから、今回は私の言う通りしっかりやってよ」

と言って強引に仕事を渡すのと、

「私の仕事は終わりましたから、あとはお任せします。信頼しています」

と丁寧にお願いするのでは、相手の受け取り方はまったく違いますね。

こんなふうに、それぞれのエリアで分けて考える。つまり「私たちはこれをやりました」「ここからはあなたたちの仕事です」と分けることで、対立関係が、自立関係へと変わります。

自立関係になってはじめて「話し合う」ことができるようになるのです。

相手にうまく聞いてもらうために

関係が悪ければ、どんなに正しいことを言っても、相手は聞いてくれないでしょう。

そのうえで、話し合うためには、まず、「意見を言っていいですか?」と、相手の同意を得る必要があります。相手が、「いいですよ」と同意したとき、話し合いの関係が成立します。

こんなふうに互いを認め合い、自分自身が否定されない、傷つけられないという安心感が生まれたときに、互いに協力しようという関係が育っていくのです。

この連載について

初回を読む
会社・仕事・人間関係 「もう、何もかもしんどい…」と疲れ果てたときに読む本

黒川依 /石原加受子

「仕事が嫌だ」「人間関係がきつい」「やる気も失せた」……。しんどい時期は、頑張ろうと思うほど、気持ちも体も動けなくなってしまいます。でも、その「頑張ろう」と思う気持ちが、かえって自分を疲れさせてはいないでしょうか? 累計100万部のベ...もっと読む

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marekingu #スマートニュース 3日前 replyretweetfavorite