夢の管理人の名前は……

【他人の夢⑪】
二度と入ることのできないはずの夢工場を再び訪れることができた僕は、管理人に「また会えますか?」と尋ねた。すると「会えるよ」との返事が。でも、その言葉の本当の意味を知るのはまだ先のことだった……
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>


イラスト:堀越ジェシーありさ



「そうよ。でもその代わり、今までのように自由に夢を見ることはできなくなるわ。それでもいい?」

 管理人は確認するように聞いた。

「頭がパンクしちゃうよりはいいかなぁ……。もうここに来られなくなるんですか?」

「今までみたいに、簡単に明晰夢は見られなくなるけど、それは普通の人と同じよ」

 管理人は優しく言った。

「また会えるんですか?」

「また会えるよ」

 そう聞いて、マサキは安心した。

「これからマサキくんには、長い長い人生が待っているの。しばらく夢を見ないうちに、ここのことを忘れるかもしれない。でもきっと、またいつかここで会えるわ」

 管理人の言葉には、少しだけ寂しさが含まれているように感じられた。

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夢工場ラムレス

河邉徹

WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の 〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。 ...もっと読む

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