河邉徹
彼女を救うために僕ができること
【他人の夢⑦】
思念が強い夢は周りにも影響を及ぼすという。自分は影響を受けやすい体質のため、ミキコさんの夢を見てしまったらしい。そして、夢工場に来て、彼女の元気がない理由を知る。何とかしてあげたいと思ったが、夢を修正するのは、その夢の持ち主にしかできないという……
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>

堀越ジェシーありさ
管理人は立ち上がって、さっき戻って来た扉とは違う、正面の扉を開いた。そして今度は「ついて来て」、と言った。
その扉の先にある短い廊下を、管理人は歩いていく。マサキは遅れないように続いた。
「ここが、夢工場の中で一番大切な部屋よ」
廊下の先には、部屋と呼ぶには広すぎる空間が広がっていた。天井も学校の体育館のように高い。
「何これ……夢みたいだ……」
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この連載について
河邉徹
WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の
〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。
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著者プロフィール
1988年6月28日、兵庫県生まれ。関西学院大学 文学部 文化歴史学科 哲学倫理学専修 卒。ピアノ、ドラム、エレクトリック・ベースの3ピースバンド・WEAVERのドラマーとして2009年10月メジャーデビュー。バンドでは作詞を担当。
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