業界のプロが伝授!
アパート経営勝利の方程式
実家が土地持ちでもない限り、サラリーマンにとって大家稼業は決して身近ではない。しかし、物件によっては500万円に満たない資金で大家になることも可能だ。
しかも、REITなら利回りはせいぜい4%だが、現物投資なら賢く物件を選んでリフォームすることで、うまくやれば利回り20%も夢ではない。数十年単位で管理すれば、老後の年金代わりにもなる。
もちろん、漫然と物件を取得しても失敗するだけ。成功するためのノウハウを不動産コンサルティング会社、さくら事務所の長嶋修会長に聞いた。
【ローリスク】
ワンルームマンション
駅近が絶対条件

左図にあるように、一口に現物不動産投資といっても、取れるリスクや予算によって、投資対象は変わる。
投資金額・リスクともに比較的低く、サラリーマンが最も手軽に投資できるのは、ワンルームマンションだろう。金額は場所によってさまざまだが、東京23区内でも1000万円以下で手に入るものもある。
しかし、安定的に高い利回りを上げるためには、物件の条件をかなり絞り込む必要がある。表3‐1は、ワンルームマンション投資のためにぜひともクリアしてもらいたい条件をまとめたものだ。
まずは目標とする利回り。8%を下らないようにしたい。そのためにも、ターミナル駅から徒歩7分以内の物件に絞ろう。これより遠くなると、途端に人気が下がる。入居者募集に苦戦し、かなり安い家賃にせざるを得なくなってしまう。
一方で、当然投資金額はできるだけ安く抑えなければ、高い利回りを確保できない。そのため、築年数が20年以上の物件に絞るのが賢明だ。しかし、古過ぎると耐震基準が旧耐震の物件もあるので、新耐震以降の物件にしよう。
ここで一つ問題がある。「古い物件は面積が狭く、20平方メートルを切るものも少なくない」(長嶋会長)のだ。最近のワンルームマンションは22平方メートルを超える物件が主流。あまり狭いと競争力がなくなる。数は少ないが、最低でも20平方メートル、できれば22平方メートルの面積を確保すべきだろう。
販売元にも気を配りたい。ワンルームマンション業界は、派手な売り口上で購入をあおる悪徳業者が跋扈している。「必ず儲かる」との甘言に踊らされ、大きな損失を抱えている投資家もたくさんいるから注意が必要だ。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。