河邉徹
夢のノイズとは? 思い通りの夢を見たいと願った結果
【理想の夢⑪】
自分の願いを叶えるため、夢の修正を依頼した。しかし、管理人は「変わったことをすると、自分の夢が別の夢に影響されてしまうことや、逆に影響してしまうことがある」と言う……
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>

イラスト:堀越ジェシーありさ
「夢のノイズはありましたか?」
管理人と名乗った女は、逆に質問してきた。
「ノイズ?」
「すみません、夢の異変はありましたか?」
管理人はなぜか謝って言い直した。
「明晰夢を見れるようになったことか?」
「いえ、その前です。例えば、繰り返し同じ夢を見るなど」
「夢は、もともとあまり見なかったな」
そんな経験は過去になかった。
「夢の異変もなく、ここに来たんですね」
「変なのか? 俺は練習したからな」
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この連載について
河邉徹
WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の
〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。
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著者プロフィール
1988年6月28日、兵庫県生まれ。関西学院大学 文学部 文化歴史学科 哲学倫理学専修 卒。ピアノ、ドラム、エレクトリック・ベースの3ピースバンド・WEAVERのドラマーとして2009年10月メジャーデビュー。バンドでは作詞を担当。
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