・腸内環境を決めるのは『日和見菌』
【食事の極意2】食物繊維で、善玉菌を優位に——水溶性と不溶性の両方をとることが重要
・「ゴボウ」と「海藻」を両方食べよう
前回連載でご紹介させていただいた『最強の健康法 ベスト・パフォーマンス編』の「朝食が「時計遺伝子」を目覚めさせる」、「腸内環境は「内側」「外側」からの刺激で改善できる」の記事で、順天堂大学教授・小林弘幸氏も述べていたことだが、腸内細菌には善玉菌と悪玉菌がいる。ただし一番多いのは「日和見菌」という、「どっちつかずの菌」だという。
割合的に、善玉菌のほうが多ければ日和見菌も善玉的に作用し、悪玉菌のほうが多ければ悪玉的に作用するというのだ。何だか、選挙のときの浮動票みたいではないか。
「よく『腸内環境を整えましょう』『善玉菌を優位にしましょう』といわれるのは、言いかえれば、善玉菌が喜ぶものを食べて、日和見菌を善玉的にしましょう、という意味なのです」
そこで発酵食品と並んで重要なのが食物繊維というわけである。ただし、食物繊維が豊富なイメージが強い「ゴボウ」ばかり食べればいいわけではない。
「なぜなら食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、両方をとることが重要だからです。食物繊維食品には両方の種類の食物繊維が含まれていますが、バランスが異なります。たとえばゴボウに多く含まれるのは不溶性食物繊維です。一方、海藻類には水溶性食物繊維が多く含まれています」
こうした知識は次の「自炊」にも役立つだろう。もちろん外食する際にも「野菜=体にいい」という単純なイメージだけでなく、「水溶性食物繊維と不溶性食物繊維」を意識すれば「よりよい食べ方」になるのだ。