その場にいる全員の共通点を見つける
その場にいる全員の共通点を見つけることも「前ふり」として有効です。クッションとなる話題を振って、場の雰囲気をつくってから本題に入ったほうが、耳を傾けてもらうことができます。
前ふりでよく使われるのが、「共通点」を見つけて、それについて触れることです。その場にいる全員が関係している共通点について触れると、共感を得ることができます。
たとえば、現在いる場所も共通点のひとつ。
「今日、初めて六本木ヒルズに来ました。とても眺めのよいステキな会場で少し舞い上がっています」。参加者全員が今、六本木ヒルズにいることはまぎれもない事実ですから、それにまつわるエピソードを披露することによって、参加者の一体感を醸し出すことができます。
そのほか、よく使われる共通点は以下の通りです。
●季節「新緑の季節ですね。この時期は空気が新鮮に感じられて、外に出たくなりますね」
●天気「今日もいい天気に恵まれました。この会に参加するときは、不思議といつも快晴。みなさんの中にきっと晴れ男、晴れ女がいらっしゃるはずです」
●ニュース・社会情勢「今日からちょうど1年後は東京オリンピックだそうです」
●地元ネタ「昨日の夜、到着して、すぐに名物のひつまぶしをいただきました。初めて食べましたが、とてもおいしいですね」
ここでのポイントは、マイナスの情報は避けること。たとえば、「今日はあいにくの天気ですね。私、雨女かもしれません」「昨日は〇〇さんの不倫報道で持ち切りでしたね。ファンだったので残念です」といったマイナスの情報は、笑いに転化できるようなトーク術の持ち主でないかぎりは持ち出してはいけません。その場が暗い雰囲気になりますし、あなたに対する印象もネガティブなものになってしまいます。
「後じめ」は前向きな印象で終える
前ふりが終わったら、「本題」に移ります。与えられた時間にもよりますが、本題といえども、自分が最も言いたいことを簡潔に伝えるのが基本スタンスです。
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