自分のよいところを書き出す
ポジティブな情報を伝えるには、自分の魅力や強みなどを発見しなければなりません。また、商品やサービスをセールスする立場の人であれば、その商品のセールスポイントを明確にする必要があります。
ミス・ユニバースのビューティーキャンプでは、受講者である女性たちに自分の強みと弱みの両方を思いつく限り書き出してもらいます。このとき、ほとんどの人は、弱みはたくさん書くことができる一方で、強みはなかなか書くことができません。
日本人は自分を過小評価しがちで、欠点や悪いところを見つけるのが得意な面があります。しかし、自分のことを肯定的に受け止められない人を、他人は評価しません。「どうせ自分は……」と弱気になっている人を選ぼうとはしないでしょう。
相手の心をつかむには、まず自分自身を知り、自信をもつことです。「自分はこういう人間なのだ!」と語れる人は魅力にあふれています。人はそうした人の声に耳を傾け、信頼を寄せてくれるのです。
特にミス・ユニバースのようなコンテストでは、自分を過小評価しているかぎり、大勢の人の前でスポットライトを浴びて、堂々とスピーチすることなどできません。ビューティーキャンプで強みと弱みを両方書き出してもらうのは、彼女たちがいかに自分自身を過小評価しているかを実感してもらうためです。彼女たちは弱みや欠点のほうが多く挙がっている用紙を見て、そのことに気づきます。
次に強みや長所を見つけてもらうために、さらに紙に思いつくかぎりの強み、長所を書き加えるように促します。強みや長所を書き出すためのポイントは2つ。
ひとつは、どんな小さなことでも、ざっくりとしたことでも書くこと。「食べ物を残さない」「いつも笑顔」「健康に自信がある」「向上心がある」……。ポジティブなものなら何でもいいのです。
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