馬鹿だと思われてもいい。ずれた「たとえ話」で本音を引き出す

『聞きたいことを聞き出す技術』の著者・反町理さんによると、本音を引き出す方法として、「ずれたたとえ話」というのも有効だといいます。たとえば、「それって、こういうことですよね」 とわざとずれたことを言うと、「違う。そうじゃない」とこだわっている人ほど本心に近い説明をしてくれる。向こうから修正をかけてくれる。それによって、発言が本音に近づくといいます。早速、その極意を教えてもらいましょう!


■技術6 相手から「ボーダーライン」を越えさせる

緊張状態を緩和するCM中のやりとり 

 僕は毎朝七時頃起きて、九時過ぎに家を出ます。午前中から昼過ぎにかけては、事前取材を行ったり、個人的に人に会ったりして、特に会議などがなければお台場のフジテレビに入るのは午後になります。それからスタッフと打ち合わせをして夕方はスタッフルームの椅子でひと眠り。

 番組が始まる一時間前にはゲストが局に到着しますので、まずは応接室にお通しして、メイクをしていただきます。 事前に打ち合わせをしてあるので番組の構成はできていて、担当のディレクターが構成表をゲストに渡して全体の流れを説明します。僕はそれを横で見ていて、一つ二つ放送前にゲストの考えを確認することもありますが、何も聞かないこともあります。

 本番前の五、六分というのは、その日のテーマにかかわる世間的な話をして雰囲気をほぐし、ウォーミングアップを行う時間となります。ただ相手から何か面白い話が出てきたら、メモをし、相手の了承をとった後で、本番中に聞くこともあります。

 番組は二時間という長丁場なので、CMが五回入ります。ゲストはある意味、番組において歌舞伎役者を演じているようなものですから、その人たちが美しく舞えるように、僕たちが合いの手を入れなければなりません。合いの手のタイミングの打ち合わせをするのが、このCMの時間帯です。また緊張を緩和させる場でもあります。

 ご年輩の政治家の方に多いのですが、「マスコミになめられてたまるか」といった気持ちで来られる方もいらっしゃるように感じます。そうした方は本番中に、自分が話す時間が短かったり、こちらの対応が悪かったりすると、いきなり怒り出すこともあります。たとえそれが大したことでなくとも、怒ってみせるのです。番組に対する自分の優位性を主張されたいのかなとも思います。

 ところが、CMの時間になるとがらっと人が変わったようになって、 「ソリちゃん、さっきは悪かったね」などと僕の手を撫でながらおっしゃる。それから、 「じゃあ今度一杯やりますか」なんて話になったりもするのです。そうしてオンエアになると、また怒り出す。

 そうした豹変はその人のやり方なので、とくに気にしません。どちらかというと、CM中もオンエアのときと同じように熱く話し続ける人のほうが問題です。ご自身としてはオンエアでもCM中でも、言いたいことを言えるのなら構わないということなのでしょうが、CM中の話は視聴者が聞けません。

 そういうときは、「ちょっと待ってください。そのお話はCMが明けてからもう一度お願いします」と言って、CM中に重要な話はしないようにお願いします。

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聞きたいことを聞き出す技術

反町理

「プライムニュース」看板キャスターが究極の話術40を初公開! のべ6800人を超えるゲストを迎え、〝たてまえ〟の政治家からも〝本音〟を引き出す著者が、相手の心を掴み、また話したくなると言ってもらえる知られざる極意を伝授!

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コメント

strongroove7sv #スマートニュース 2年以上前 replyretweetfavorite

chigau_mikata 確かに、反町さんのMCは上手い下手とは別の臨場感がある。こう言う人って今ではいそうでいない! 2年以上前 replyretweetfavorite

ONASUNEM わたし、たとえ話で煙に巻こうとするやつを元の話に引き戻すの得意 https://t.co/ZBjleTNmoT 2年以上前 replyretweetfavorite