オフィスハック

影が薄い」からこそ出来る仕事がある

現代の時代劇!? サラリーマン必読のセキュリティ教材!? 絶賛発売中のスパイアクション小説『オフィスハック』より第1話「ONDO社の社内調整」リバイバル連載!◆2018年東京、丸の内。合併をくり返し肥大化した大企業T社では、不正を働く社員が次々誕生していた。人事部特殊部隊「四七ソ」の香田と奥野に、今日も新たな指令がくだる。オフィス内のクソ野郎どもを、スタイリッシュかつアッパーに撃ち殺せ!


◆#13◆


 総務部オフィスはゲートで隔てられていた。おれは普通に偽装IDをパネルにかざし、赤ランプで拒否された。オイ、この階も廊下以外は結局ダメじゃねえかよ。おれは苦虫を噛み潰した。門前払いの瞬間を見た奴はいないが、一応おれは奥野さんと「あれ? ここ、11階じゃないッスか?」「間違えたようですね」という白々しい会話を交わした。これは鉄輪に対する当てつけでもある。あいつから特に返答はなかった。

 まだ慌てる時間じゃない、打つべき手は幾らもある……たとえば……おれはトイレから出てきたロン毛の男性ONDO社員を見た。手ぶらで、ジャケットも着ていない。おれは奥野さんに目で合図した後、その男性社員の後ろについた。それこそ踵を踏んづけるぐらいの近さだ。ロン毛はそのまま歩く。おれはその超至近距離を維持する。あからさまな不審者だが、不審がられる奴は、技術を学んでいないだけの話だ。実際、ロン毛がおれに気づくことは無いし、すれ違う奴らも互いに会釈して、そのまま通り過ぎていく。

 この状態に入ったおれは、いわば地上を歩む影だ。誰にも気づかれない。

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オフィスハック

本兌 有,杉 ライカ,オノ・ナツメ
幻冬舎
2018-04-19

この連載について

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オフィスハック

ダイハードテイルズ

これぞ日本版キングスマン/会社あるあるが笑える/スカッとする!/早く映像化して! などTwitterで話題のスパイアクション小説『オフィスハック』(著:本兌有・杉ライカ、画:オノ・ナツメ)をリバイバル連載!(あらすじ)「ウチの不祥事が...もっと読む

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gentoshap 第1話、好評リバイバル連載中です。本日は主人公・香田の特殊技が発動! → #dhtls #オフィスハック 2年以上前 replyretweetfavorite