英語ではよく「I have good news and bad news. Which do you want to hear first?」という言い方をします。とても良い知らせを伝えたいときにも、言いにくいことを言い出すときにも使えてとても便利なのですが、これはよく考えると、物事には良い面と悪い面があるということでもあります。
売りたいモノを宣伝したり、友達にオススメをしたいモノがあるとき、つい良い面ばかりをアピールしたくなります。しかし実はそうしたやり方が常に効果的であるとは限りません。
広告には、おなじみのキャッチフレーズがたくさんあります。例えば、日清食品・チキンラーメンの「すぐおいしい、すごくおいしい」、ダイソンの「吸引力の変わらない、ただ一つの掃除機」といったものです。こうしたキャッチフレーズはよく見てみると、モノの良い面だけをアピールしていることが分かります。
しかしその一方で、キューサイの青汁のように「まずい、もう一杯!」といったキャッチフレーズもあります。キューサイは、「良薬口に苦し」というロジックを、「まずい、もう一杯!」という表現にこめています。つまりまずさという悪い面もしっかりと強調しているのです。
なぜこういった違いがあるのでしょうか?今日は、この問題について考えてみましょう。
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