毎日の掃除は「集めたゴミの量」を基準にするとキレイが保てる

家の掃除は「どこを」「どのくらいの時間かけて」キレイにするか、を自分の基準にしている人が多いのではないでしょうか。しかし、『健康になりたければ家の掃除を変えなさい』の著者・松本忠男さんは「集めたゴミの量」を基準にすることが、効率よく確実に掃除をする秘訣だと言います。人の動線によって、特に汚れる場所は念入りに、そうでない場所はサッとすませる。忙しい毎日でもキレイを保てる方法を教えていただきました。

基準づくりでストレスフリーな掃除を目指す

長年、病院や介護施設の清掃に携わるなかで、私がもっともこだわってきたことがあります。それは、「どこまでやったらいいのか?」という基準をつくることです。

どこの現場でも、複数名いる清掃スタッフの能力に個人差が出てしまうのは仕方のないことです。それをカバーして、常に一定の質の清掃サービスを提供するために、これは非常に重要なものでした。

実はこの「基準づくり」は、家庭の掃除においても役立てることができます。きれいな部屋を保つための基本は、毎日少しでもよいので、汚れが溜まった場所から汚れを取り去っていくことです。

しかし、忙しい日々が続くと掃除に手が回らず、日一日と、部屋の隅に溜まっていく汚れを見て見ぬふりをしながら悶々とやり過ごしてしまったり、逆にどんなに忙しくても一通りきれいにしなければ気がすまず、イライラしながら時間をかけて掃除をこなしてしまったり……。

これでは、ストレスになるばかりで、掃除をするのが嫌になってしまいますね。

そこで、前回の「汚れの色」でもお話ししましたとおり、自分のなかで「ここまでやればOK」という、病気になりにくい部屋が保たれる範囲で一番低い基準をつくり、そこをクリアしていくようにするのです。そうすることで、部屋の衛生面だけでなく、精神衛生的にも常にいい状態で、必要な掃除をルーティン化することができます。

集めたホコリの量で掃除の成果を実感する

どこまでやるかの基準、つまり「掃除のゴール」は、何を目安にするかがポイントです。 よく目安として言われるのは「場所」や「そこにかける時間」ですが、私は掃除の成果に直結する「集めたゴミの量」 を目安にすることをおすすめしています。

フローリングワイパーで床掃除をしたときに、たくさんゴミがつく場所と、そうでもない場所がありますよね。これは、以前の記事でもお話ししたとおり、場所ごとに、通行頻度や使い方が異なるため、同じように汚れることがないからです。

特に、ホコリは気流によって移動するため、家の中でも場所によって量に大きな偏りがあります。まずは場所ごとの汚れの量を、日々の掃除をしながらチェックしていき、汚れがいつも多い場所は掃除回数を増やし、汚れが少ない場所は掃除回数を減らすことで、忙しいなかでも効率的な掃除を目指していきましょう。

集めたゴミの量を意識する ことで、掃除の成果を実感でき、モチベーションアップにも繫がります。そういった理由でも、これまでご紹介してきたように、できるだけゴミやホコリを舞い上げない方法で、集めた分をきちっと回収できるような掃除の仕方が大切となるのです。

掃除機ほどではありませんが、実は、フローリングワイパーで掃除をするときも、たいていの人は目に見えないホコリを噴水のように飛散させています。

どういう場面でホコリを舞い上げているかというと、「フローリングワイパーの動きを止めた瞬間」です。人の肉眼で確認できる最小の大きさは、細い髪の毛の断面一本分(70マイクロメートル)と言われていますが、ワイパーを止めた瞬間、それよりも小さな、目には見えない菌を含んだホコリを、前方向の空中へと飛散させています。

一体なぜ、フローリングワイパーの動きを止めると、ホコリを飛散させてしまうのでしょうか? 答えは、ワイパーを動かしたときの気流の変化にあります。

フローリングワイパーを動かすことで、ワイパーの周囲には必ず気流が発生します。

フローリングワイパーが前進しているときは、ヘッドの前面には空気抵抗が発生し、動かない空気のかたまりができます。その空気のかたまりが周囲からの空気の進入をブロックすることで、ワイパーが前進している間は、かき集めたホコリがヘッドの前面から飛散することはありません。

しかし、フローリングワイパーの動きを止めた瞬間、ヘッドの前面にあった空気抵抗が和らぐことで、ワイパーのすぐ後ろや周囲の空気が一気にヘッド前のスペースに流れ込み、ヘッド直前のせっかく集まったホコリを舞い上げてしまうのです。これではせっかくの掃除がムダになり、なかなかきれいにならないうえ、モチベーションも下がってしまいますよね。

ですから、繰り返しになりますが、ご家庭の床掃除では、できるだけフローリングワイパーを静かにゆっくり前方に動かして、部屋のホコリを逃さず集めるよう心がけてください

ちなみに、このフローリングワイパーのホコリの舞い上げ問題を解決するために、私は、業務用にモップとほうきの長所を合体させた「モーキ∴」 (特許取得済)という掃除道具を開発しました。ヘッドの透明な天板の下を空気が通り抜けるつくりになっており、ホコリの飛散を抑える工夫がしてあります。ホコリの舞い上がり防止は、病気にならないための大切なポイントだからです。

ゴミやホコリの飛散を防ぐだけでなく、毎回同じくらいの量のゴミが集まるまで掃除すれば、常に同じレベルで部屋の衛生が保たれ、毎日安心して過ごすことができるでしょう。

●まとめ●掃除のルーティン化が感染リスクを減らす近道。集めたゴミの量を確認することでモチベーションも上がり、きれいな部屋を保つことができる。

この連載について

初回を読む
健康になりたければ家の掃除を変えなさい

松本忠男

アレルギー、感染症……その不調、間違った掃除が原因です!!◎もっともインフルエンザに感染しやすい部屋は「寝室」◎「トイレのホコリ」の中で、菌は約10倍繁殖する◎「花粉」の季節に玄関をホウキで掃くのはNG◎間違った方法で風呂場を掃除する...もっと読む

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marekingu #スマートニュース 5日前 replyretweetfavorite