虎ノ門ヒルズでの盛大なパーティー

【理想の夢①】
三十七歳の誕生日。今やIT業界の寵児となった自分は、オフィスを構えた虎ノ門ヒルズで盛大な誕生パーティーを開いていた。眼下に広がる東京の街を眺めながら、これまでの人生を振り返った
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>


イラスト:堀越ジェシーありさ

「おい、ここに来たら願い事が叶うって本当か? どんな願いでも叶えられるって聞いたぞ」

 加藤は横柄な口調で尋ねた。

「どんな願いでも叶う、というのは正しくありません。しかし、望んだ通りの夢なら、見ることができます」

 これが橋本の言っていたやつか。機械のような女。言葉を間違えなければ、こちらの思った通りにことが動くはず。

 現実世界とは思えない空間に、変な格好の女といる。これを夢と呼ばずに何と呼ぼうか。しかしそれと同時に、体の感覚全てが、ここはただの夢ではないことを告げている。

 —夢工場。

 馬鹿げた名前を初めて聞いた時は、映画や本のタイトルかと思った。さらにそんなもので世界を動かしている奴がいると知った時は、狐につままれたような感覚だった。

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夢工場ラムレス

河邉徹

WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の 〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。 ...もっと読む

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kwb_wvr 第3章「理想の夢」が始まりました! 次の主人公は、会社の社長です。📱 新しいドラマが始まりますよ!   https://t.co/CQNA46u7sj #夢工場ラムレス #WEAVER #小説 4ヶ月前 replyretweetfavorite