なんでやる気がなくなるの?

昔は楽しく仕事をしていたのに、毎日がやる気にあふれていたのに、なんで今の自分は何もする気になれないのだろう……。それは、本当に心からやりたいことではなかったからではないでしょうか。『会社・仕事・人間関係「もう何もかもしんどい…」と疲れ果てたときに読む本』から、自分の心を守る方法を紹介します。


やる気がなくなる理由はいろいろとある

ここでは「やる気がなくなる」ということについて、2パターン紹介します。

「達成したからやる気がなくなる」というのは、よくあることです。

これはエネルギーには限度があるから、当たり前のこと。

ぎりぎりまで使ったら、ガクッと急降下するのは当然ですね。

だからこんなふうに落ち込んだときは、「やる気がない自分」を否定しないで、思い切って充電すること。立ち直るまでの期間が1週間になるのか、数か月になるのかはわからない。けれども、そんな自分を認めて受け入れられれば、その分、立ち直りも早くなります。

やる気がなくて不安になっているときは、つい、「このままずーっとやる気が出ないままなのでは」と心配になるものですが、そうはなりません。

もちろん、いきなりゼロから100になることはないと思ってください。それこそ、玉ねぎの薄皮をはがすように1%、2%、5%、10%と少しずつ元気になっていく。そこに喜びを見いだしてほしいものです。

たとえば病気で熱が40度まで出ているときは、十分に休息をとれば、途中で上がり下がりしながらも、熱が段々引いていって、症状が治まっていきますね。

逆に途中で無理してしまうと、かえって症状をこじらせてしまい、下手をすると、もっと重い病気になってしまうことだってあり得るでしょう。

心の問題もそれと一緒で、「やる気のない自分」を受け入れて、少しずつ元気になっていけば、また動いてみようかという気持ちになってきます。

でも途中で焦ってしまうと、回復が遅くなるのです。

繰り返しますが、ずっと落ち込んだままというのは絶対にありません。自分が疲れていることを否定して、急いで戻ろうとしなければ、必ず戻ります。

途中でやる気が出なくなったときは?

途中でやる気がなくなったときに、「なぜ?」と思う人は多いのですが、実は、そもそも最初から本心からのやる気ではなく、頑張れるから頑張っていただけ、ということもあるのです。

否定的な気持ちで仕事をしていても、10日~1か月だったら我慢できるでしょう。

けれども、そんな気持ちで5年10年続けていたら、心が疲れてくるのは当然です。途中からやる気がなくなっているのではなくて、やる気がない状態の蓄積なのです。

たとえば、いまや子どもは塾に行くのが当たり前になっています。「親に言われたから」と渋々通っている子もいるでしょう。それでもまだ、1週間に1回ぐらいのペースで通っているときは、楽しめるかもしれません。でも回数が増えて、週に5日、学校が終わって塾に行っていたら、だんだんきつくなっていくでしょう。

最初は努力できても、それが2年、3年続いたら、やる気がなくなるのは当たり前。

心の疲労がだんだん飽和状態になって、臨界点に近づいていくのです。

ましてや、「いつも1番にならなくてはいけない」「失敗してはいけない」というプレッシャーが続いていたら、いっそうつらくなって当然です。

心からやりたいことと、そうでないこと

ただし、この「これがやりたい」という欲求は、自分の感情に気づいていなければ、わかりません。

私は、実は多くの人が「やりたいという思い込み」で動いているのではないかと思います。

イメージでの「やりたい」と本心からの「やりたい」は違います。

たとえば、「お腹がすいた」というのは、欲求です。「あれ食べたい」「これ食べたい」というのも、欲求から出た言葉です。けれども、「前にテレビで見たあの店がおいしそうだから、並んでも食べてみたい」というのは、どうでしょうか。

もしかしたらそれは、おいしそうだから一応行っておきたいという「イメージ」から湧き起こったもので、心からの欲求ではないかもしれないのです。

仕事でもそうです。

「イメージ」でのやりたいと、実質的な「好き」は違います。

憧れの職業に就いた。

たとえば、小さい頃からあこがれていたアナウンサーになったとしましょう。

でも、そのとき、「アナウンサーとして活躍すると、注目してくれて、みんながすごいって言ってくれるかもしれない」というイメージをめざしていれば、長くは続かないでしょう。

やる気の元は、自分の心から派生する「好き」「楽しい」という感情です。

アナウンサーとして注目されている自分の姿をイメージしたり、ファンに囲まれてサインをしているような光景を思い浮かべれば、うっとりとした気分になるでしょう。

けれども、人前で話したり表現することが好きではなく、ただカッコいいというイメージだけの動機で実際に人前に立ってみると、どうでしょうか。

人の視線ばかりが気になって、人前に出るのが怖くなり、喋ることもできないでしょう。

他方、自分の中に、表現するのが好き、取材するのが好き、人の話を聞いたり、状況を誰かに伝えていくのが好き、という本来の「好き」があれば続きます。

こんな動機があれば、少しずつ練習していくし、失敗してもそこから学んでいこうとするでしょう。

だんだんやる気がなくなっていくのか、もっと続けたい、もっと能力を伸ばしたい、成長したいという前向きな気持ちになるのかは、この違いです。

もっとも、「好きであるかどうか」を頭で分析する必要はありません。単に、それをしていて楽しければ十分です。「好き」かどうかは、あなたの無意識が、すでにわかっているからです。

今、すぐ、自分の「好き」がわからなくても、そうした気持ちを大事にして、やり続けていれば、やがて、進みたい道がだんだん、はっきりと見えてくるでしょう。無理やり探す必要はないのです。

この連載について

初回を読む
会社・仕事・人間関係 「もう、何もかもしんどい…」と疲れ果てたときに読む本

黒川依 /石原加受子

「仕事が嫌だ」「人間関係がきつい」「やる気も失せた」……。しんどい時期は、頑張ろうと思うほど、気持ちも体も動けなくなってしまいます。でも、その「頑張ろう」と思う気持ちが、かえって自分を疲れさせてはいないでしょうか? 累計100万部のベ...もっと読む

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コメント

zucky_zakizaki #スマートニュース 3日前 replyretweetfavorite

QddLcE5fEPdTLaa #スマートニュース 4日前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 4日前 replyretweetfavorite

anne_na77 いまの自分に突き刺さる... 達成出来たからもっと頑張ろう! 好きだからやれる! を続けて疲れちゃったんだろうなぁ。。 https://t.co/sWU2UsJ5CE 4日前 replyretweetfavorite