自分はただ都合のいい夢を見ていただけだろうか?

【過去の夢⑫】
私は目が覚めると、すぐに実家に向かった。夢の中でおばあちゃんが手鏡を取り出した場所を開けると、そこには……。そして「現実を変える夢の力」は思わぬことにも作用していた
<WEAVERの河邊徹がドラムスティックからペンに持ち替えて描いた作家デビュー作!>


イラスト:堀越ジェシーありさ



 目が覚めるのと同時に、頬に涙が伝っていることに気がついた。

 夢が、夢であったことが、こんなに切ないなんて思ったことなかった。

 おばあちゃん。ちゃんと謝れた。気持ちを伝えられた。

 自分はただ都合のいい夢を見ていただけだろうか。都合のいい、長い夢を。おばあちゃんの気持ちも、おじいちゃんの話も。そして。

 —手鏡。

 麻美は跳ねるように起き上がった。

〈夢が現実に影響されてできるように、現実も夢に影響されています〉

 同時に、管理人に言われた言葉が頭に浮かび上がった。

 確かめなくちゃ。

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夢工場ラムレス

河邉徹

WEAVERのドラマー・河邊徹の作家デビュー作。バンドで作詞を担当してきた河邊の 〝言葉の世界〟をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。 ...もっと読む

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kwb_wvr 今日は第2章の最終回です!📚 目が覚めた世界で、彼女は確かめにいきますよ。   https://t.co/WfssoRf9My #夢工場ラムレス #WEAVER #小説 2年以上前 replyretweetfavorite