牛乳は骨粗鬆症の予防にならない!

骨を強くするにはカルシウムが必須!と牛乳をゴクゴク飲んでいませんか? 実はそれ、逆効果かもしれません。実際に日本では03年以後、牛乳の宣伝から骨粗鬆症の予防が消えていますが、そのことはあまり知られていないのだとか。「カルシウムをたくさん摂取すればいいんだ」と欲を出しすぎると、武器を売る〝死の商人〟ならぬ〝健康商人〟につけ込まれるかも……。やっぱり『カラダはすごい!』し不思議なのです。

焼き場で拾う骨

骨はその形によって、「長骨」(「上腕骨」や「大腿骨」)、「短骨」(手根骨や「椎骨」)、「扁平骨」(「前頭骨」や「胸骨」)、「混合骨」(前三者の特徴を合わせ持つもの。「肩甲骨」など)、「含気骨」(「上顎骨」など空洞の多いもの)に分かれます。

骨にはさまざまな凹凸があり、関節を形作る膨らみ、筋肉が付着する突起、神経や血管が通る溝などがあります。

人間の骨のうち、もっとも大きいのは大腿骨で、長さは大人で40~45㎝。もっとも小さいのは耳小骨のひとつであるあぶみ骨で、長さは3㎜前後。大腿骨は身長の約四分の一とされるので、ばらばら死体の場合、身長を割り出すときに目安とされます。

大腿骨の上の端は、「股関節」につながっていますが、この部分は「大腿骨頭」とよばれ、きれいなボール状で、身体の中でもっとも滑らかな面になっています。私は麻酔科に勤務していたとき、整形外科の手術で何度か見ましたが、取り出された生の大腿骨頭は、真珠色の光沢を放ち、神々しいほど美しいものでした。

大腿骨頭はいったんくびれて、「大転子」という膨らみから、「大腿骨体」という細長い部分につながります。その形は武器にも通じる凶暴さを秘め、「膝しつ関かん節せつ」につながる下の端も、末広がりで握るのにちょうどいい形です。スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』(1968年)で、類人猿が謎の物体モノリスに触って知恵をつけ、最初の武器として使うのも大腿骨でした。

焼き場で骨を拾うとき、〝仏さん〟と称する骨がありますが、これはのど仏ではありません。のど仏は甲状軟骨という軟骨なので、火葬では残りません。

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牛乳は骨粗鬆症の予防にならない……? 医療商人にダマされないための医学講座!

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カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座

久坂部 羊

ようこそ、ミステリアスな医療の世界へ――。本講座では、モーツァルト、レクター博士、手塚治虫、ドストエフスキー、芥川龍之介、ゴッホ、デビットボウイなど、文学や映画、芸術を切り口に人体の不思議を紐解いてゆきます。脳ミソを喰われても痛くない...もっと読む

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elba_isola |久坂部 羊|カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座 骨粗鬆症の薬を使ってる、使いたいっていう患者さんが結構いるけど効果ないのか。 https://t.co/xp1aOgwNWf 8ヶ月前 replyretweetfavorite

nonbiriboyaaan はいドーン♫ 8ヶ月前 replyretweetfavorite

fkoba4 喫煙は骨粗鬆症の原因にもなる。 「ニコチンが骨芽細胞の働きを抑制し、胃腸を弱め、カルシウムの吸収を阻害する。」 8ヶ月前 replyretweetfavorite

suerene1 「牛乳を多くとると骨折しやすくなる」へえ、知らなかった!まあ私は牛乳は飲まないから関係ないけど・・。そうね、「医療商人」にはだまされたくないですね。 https://t.co/lnSoD8Q4XV 8ヶ月前 replyretweetfavorite