名刺ゲーム

世の中でうまくいっている人とうまくいってない人の違い、これだったのか。

教師を辞めてクイズ作家になった木山光は、会議でプロデューサーの神田に噛みついたことでクビになってしまう。そのうえ、神田は木山の渾身のクイズネタをパクって賞まで貰っていた。激怒する彼に謎の男は「自分のものを自分のものにしたければ、強くなるしかない!」と言い放つ。なぜだ? 責められるべきは神田さんじゃなかったんですか? 混乱する彼が見つけた、本当の自分の価値とは……。刺さる言葉が満載の『名刺ゲーム』!

木山光

 僕がクビになってから二か月経った時だった。たまたま事務所のテレビで「ミステリースパイ」をやっていた。チャンネルを替えたかったが、残念ながら食いついている人がいたので替えられなかった。その日の放送で信じられないクイズが出題されていた。

「青いバラ」についてのクイズと実験。明らかに僕が提出したものだった。クビになった日の一番最後に書いてあった自信のネタ。僕をクビにしながら、ネタだけパクッた。

神田達也は僕のことをクビにしたあと、僕のクイズ案を自分のアイデアとして発表した。人を殺しておいて、さらに内臓を盗んで医者に売りさばくような真似をされた。

 乗るはずじゃなかったレールに、僕を乗せた神田さんが、目の前で名刺と僕らの顔を見比べて必死になっている姿は気持ち良かった。手を叩いて喜びたかった。

 神田さんが二枚目の名刺を僕に返したあと、あの人の声が響きました。

—サクセス。

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この連載について

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名刺ゲーム

鈴木おさむ

家族も部下も切り捨て、人気クイズ番組のプロデューサーまで上り詰めた神田達也。ある夜、息子を人質にとられた神田は謎の男から「名刺ゲーム」への参加を命じられる。だがそれは、人間の本性を剥きだしにしていく《狂気のゲーム》だった――。WOWO...もっと読む

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