料理に疲れたら、この一冊。
『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』
「ぬかみそ炊き」に挑戦
みなさまこんにちは。早速ですが、花粉症の皆様いかがお過ごしでしょうか。私は先週お伝えいたしました「デトックス作戦」のおかげか、くしゃみも痒みもまあまあの小康状態で推移しております!!
で、ついでに余談。
最近編み出した非常に有効な花粉症対策を言いたくてしょうがないので、強制的に聞いていただきます。
それは、目が痒くとも決してこすらず、しばし目を閉じて痒みが治まるのをじっと待つこと! こすると余計に痒くなってイライラが募るばかりですが、これだとまずイライラが収まり、続いて痒みもちゃんと(それなりに)収まってくる。「また精神論?」と言われそうですが(笑)、実際かなり効くんだから。っていうか、少なくとも無力じゃない。自分で立ち向かう手段があるのだと思うだけであのどうにもうっとおしい気持ちが晴れる。
で、デトックスも忘れずに!
というわけで、今週もデトックスつながりの話題です。
数あるデトックス食材の中でも、忘れちゃいけないのが「米ぬか」。何しろフグの猛毒も無力化するほどそのパワーは強力らしい。
でもね、米ぬかを「食べる」人ってあんまりいないんじゃないでしょうか。何かモソモソしそうだし、美味しそうな気がしない。私も時々お好み焼きの粉に混ぜる程度で、米ぬかといえばもっぱらぬか漬け用なのでありました。
ところが先日、ある重大情報が!
ひょんなことから、ある「憧れの方」のお宅にご招待いただく機会に恵まれまして、というのもこの方、食の好みが私とめちゃくちゃ似てる! 客人が来た時の最高のおもてなしが「七輪で焼くウルメ」っていうんだから、いやー、なんて地味! で、なんて粋! しかも熱燗好き! これまた炭火にかけた薬缶でお燗をつけながらみんなでワイワイやるっていうんだから、いやーほんと夢の食卓だあ~と調子よく飲み食いさせていただき、リラックスのあまりペラペラといつもにも増してあることないことしゃべりまくり、その中で我が「ぬか漬け愛」を熱心に語っていたところ、「あ、僕の故郷に『ぬかみそ炊き』って言うのがあるんですよ」と。え、なになにぬかみそ炊き? そりゃ初耳です。どんなお料理なんですかと尋ねると、なんとぬか床の「ぬかみそ」を調味料に使ってイワシやサバを煮るとのこと。
え、なんとあの、ぬか床を調味料に?!
いや確かに食べられないことはないとは思うけど、なんというか、どう贔屓目に見ても、パッと見それほど「美味しそう」とは思えない。っていうか、はっきり言えば不気味と言えないこともない。それをなんと、堂々の主役調味料に!?
正直、どんなお味なのか想像もつきません……とモゴモゴ言っていると、「よければ送りますよ」とのこと。え、ホントですか!?
というわけで、はるばる小倉から送られてきました「ぬかみそ炊き!」
確かに見た目、めっちゃ茶色い! これはまごうことなき「ぬか床カラー」に間違いない。しかも煮汁がドロッドロ……。
期待と不安が交錯しますが、何はともドロドロな液体に紛れた茶色いサバの塊を箸でつついてみる……な、なにこれ? 超シットリなんですけど!? と感動覚めやらぬうちに、思わずパクリ。
う……う、うまい!!
っていうか、なんだろうこれ? この深い味? 複雑な味? 塩味ともしょうゆ味とも味噌味とも違う、癖があるかと思いきやそうでもない。なんというかその、いや、「うまい」としか言いようが……。ああこういうとき我が語彙力のなさがなんとももどかしいのですが、頑張って言葉にしますと、鯖の「クセ」と糠の「クセ」が絶妙に絡み合って、もう「これしかない」というような、なんともドンピシャりな、これぞザ・日本のおかず! これはもうどう考えたって、ご飯もお酒も止まらなくなる鉄板の肴ですです!
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