“天才”は1番を目指さない

東大を首席で卒業、財務官僚、弁護士など、華々しい経歴を持つ山口真由さん。自身のキャリアを「才能ではなく、努力を続けることでつかんだ」と断言する彼女が語る、「努力を技術化し、天才的成果を上げるためのメソッド」を連載「天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。」でご紹介します。

完璧主義は自分を苦しめることもある 

 一番を目指すのは、非常に困難です。

 私はそれを、「ミス・パーフェクト」のミシェル・クワン選手に学んだ気がします。5度の世界選手権を制覇し、浅田真央とキム・ヨナ時代の前にスケート界の女王として君臨していた人物です。

 彼女は滅多にミスをしないことで知られていました。減点がほとんどないその演技は、「ミス・パーフェクト」の呼称に恥じないものです。

 あの頃、私は女子フィギュアスケートに熱狂し、当然のようにミシェル・クワンを「ミス・パーフェクト」と呼んでいました。

 彼女はまさに努力の人でした。

私は、80点をとることを「コスト・パフォーマンスの限界点」と名づけています。

80点のところまでは、努力すればするだけ近づいていきます。卓越している点とはいえませんが、合格点としてひとつの基準になります。

 しかし、80点から100点に上げていくときにかかる負荷は、0点から80点までに上げていくときにかかる負荷の比ではありません。

 私はテストで100点を取るために、教科書の隅々まで何度も読み返しました。

 社会の教科書でいえば、本文はもちろん、図表の周りの細かい注意書きも読み、その絵が誰の肖像画かも読みます。挙げ句の果てには「チンギス・ハン」の肖像画のどちらの耳にピアスの穴が空いているか、といったことまで読み込んでいました。

 つまり、100点を取ろうと思ったら、少しの読みこぼしもあってはならないと思ったからです。80点を取ればいいという場合に比べて、読み込む範囲は格段に広がります。

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努力とは技術である――。普通の人に天才的成果をもたらす科学的根性論の神髄。

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天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。

山口 真由

東大を首席で卒業→財務省官僚→弁護士→ハーバード留学という経歴を持つ山口真由さん。山口さんいわく、「私は天才ではない。普通の人」であり、「天才的な成果をあげることができるのは、努力を続けられる人だけ」という。努力を続けることこそ、最も...もっと読む

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コメント

t_shibuya @fuguti ずっと前に読んだ山口さんという方の本を思い出しました。パーセンテージというキーワードだけからですがw https://t.co/kzJwlzRtC9 2ヶ月前 replyretweetfavorite

rosebourbon ミッシェルクワンの話。 1年以上前 replyretweetfavorite

qzm4u この考え方好き #スマートニュース 1年以上前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 1年以上前 replyretweetfavorite