東大入試トップ成績と東大主席卒業の違い
大人になってからこそ勉強を。
こういうことをいうと、次のような批判を受けることがあります。
「そもそも東大首席卒業など、頭の出来が違う。努力の必要がなくて羨ましい」
残念ながら、初回に書いたとおり、この批判は的外れです。
東大の入試をトップの成績で合格した人は、確かに「天才」かもしれません。天賦の才能と運に恵まれない限り、1番は難しい話です。
ただし、入試は、あくまで入学することが目的です。トップ合格することなど、ほとんどの人には求められていません。入試は、合否の試験であり、順位の試験ではないのです。もちろん私もトップで合格したわけではありません。
父から聞いた話ですが、昔は、入試の不合格者も、聞きに行けば成績を教えてもらうことができたそうです。父の友人は、大学の入試試験を受けて、あと1点足らなかったことで、不合格者になってしまったそうです。
上位10番以内で合格しても、ぎりぎりの数百番台で合格しても、合格者であることに変わりはありません。
一方、最下位で合格した人と、父の友人のように1点に泣いた人の間には、合格者・不合格者という明確な違いがあります。
つまり、入試においていえば、とりあえず1番を目指す必要はなく、なんとか合格者のなかに滑り込める実力を身につけることが肝心なのです。
上位3分の1に入れば首席卒業できる
この“ゴール“の広さはどのくらいでしょうか。
私が東大の試験を受けたときの倍率はせいぜい3倍でした。要するに、受験者の上位3分の1に食い込めばよかったのです。
この3分の1という数字ですが、偶然にも、東大首席卒業にも大きく関係してきます。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。