今回のテーマは「彼のことは好きだけど、ドキドキしないのは嫌」だ。
突然セクロスの話になって恐縮だが、その昔とある凡愚が師父にこう尋ねた。「恋人とのプレイがマンネリ化しているのだがどうしたらいいのか」と。
すると師父はこう答えた「別の相手とやれ」と。
これが全てのアンサーである。「鮮度重視なら新しいものを食え」、セXでも食い物でもそれが鉄則だ。しかし、誰しもそうはいかない。新しいものを食ったせいで、古いものすら食えなくなり餓死、という可能性も十分ある。よって同じ相手でも、道具とかコスプレ、調味料をたくさん連れてきて「味変」しながら、新鮮さを維持しようとするのである。
しかし「ドキドキ」となるとさらに難しい問題だ。セッの場合は体位だけでも少なくとも48種類あり、なんと一日一回でも一ヵ月半以上、新鮮さが保たれてしまう。それだけではなく、セリーグに関しては先人が、逆に調味料の中に米が浮くぐらいの味変術を開発してくれている。むしろ1日7回ぐらいしないとやりつくせない感がある。
それに比べて「ドキドキ」というのは漠然としすぎている上、何より「相互努力がしづらい」と言う問題がある。セッ句なら「このようなことがしたい」という相手へのプレゼンテーション、アグリーを得てからの、調達から設営、実行、協同作業で「新鮮さ」を得ることができるが「ドキドキ」というのは多くの場合「サプライズ」によってもたらされるものである。
ここで「ドキドキしたいからサプライズを仕掛けてくれ」と言ったらすでにサプライズでもなんでもなくなってしまう。よって相手のサプライズアクション待ちになってしまう。
だが、付き合う期間が長くなるほど「良いサプライズ」が出てくる可能性は減るのだ。「第一印象は最悪だったが、そこから惹かれあっていく」というのは、少年漫画のちょいエロラブコメならよくある話だが、現実ではそうそうない。
大体が「最初がクライマックス」だ。
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