苦手なものとは自分の土俵で戦うこと
天才ではない普通の人が、天才的な成果をもたらすには、得意分野を努力すべきと著書で述べています。
しかし、生きていれば、苦手なことのほうが自分に歩み寄ってくる機会も必ずあります。そういったときはどうするべきか?
苦手なことを自分の土俵に持ってきてから、努力をしてブレイクスルーすることを心掛けるべきです。
東大生だって苦手科目はある
私が在籍していた東大では、学生に幅広い教養を求めていました。
卒業するためには、私の得意な文系の授業だけでなく、苦手な理系の授業においても、どうしても必要な単位を取らなければいけないのです。
私の勉強方法は、圧倒的にインプット作業を重視しています。
私が得意なのは文章を「読む」こと、そして文章を読んで事前に覚えたことの一部を、そのまま再現して答案用紙に「書く」タイプの試験です。特に得意だったのは社会です。
けれど、数学や理科は、文章を「読む」という方法が通用しないし、覚えたことそのまま「書く」だけでは、正解になりません。
数学や理科についていえば、その場できちんと考えて、自分が考えたことをどう表現するかという「アウトプットする力」の方に、より重点が置かれていると思います。
前回触れた通り、私はインプット作業は得意なのですが、アウトプットが重要視される作業はそこまで得意ではありません。
そのため、数学や理科が苦手だったのです。
山口真由流「苦手科目」の克服法
そこで私は、理系のなかではもっとも「文系っぽい」授業を選びました。
そのときに取ったのが、行動心理学。科学的に行動を研究するという授業なので、理系に分類されていたのですが、授業紹介を読むと、多数の数字が列挙される統計学などとは勝手が違いそうでした。
実際に授業に出てみると、色々な事例が記載された教科書を使って、それぞれの事例について教授が説明する方式でした。教科書を「読む」ことが得意な私は、結果、この科目でも「優」を取ることができて、安堵したものでした。
話すことが苦手な人の電話対応術
ビジネスの現場でも、同じ理屈が通ります。
たとえば、「話す」ことが苦手な人は、得てして電話応対が苦手です。
相手の都合でかけられてきたときの電話応対、これは特に手こずります。こっちはなんの準備もしていないのに、何を聞かれるかわからないスリリングなものです。
得意な人には何でもないことかもしれませんが、苦手な人にとっては苦痛以外のなにものでもありません。
こういう電話対応の問題には、どのように対処すればいいでしょうか。
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