『春にして君を離れ』アガサ・クリスティー
の次に読みたい3つの本
『かわいそうだね?』綿矢りさ
(文藝春秋)
リアルだからこそ「どこか自分を見ているような気にさせる」小説のうち、『春にして君を離れ』が主婦バージョンだったとすると、『かわいそうだね?』は若い女の子バージョンなのだ。表題作のほかに、収録されている『亜美ちゃんは美人』も最高。痛々しいのがクセになる、不思議な読後感の小説。
『アガサ・クリスティー自伝(上)(下)』 アガサ・クリスティー
(早川書房)
『春にして君を離れ』がブラック・クリスティーだったとすると、こちらの自伝は明るいホワイト・クリスティ―。できるだけ幸せな記憶を綴り、波瀾も楽しみ、前向きに生きようとしているのが伝わってくる。あの名作の裏話もたくさん載っていておもしろい。ちなみに考古学者と再婚したクリスティーは「考古学者を夫にするといいことは、妻が年をとるほど相手は興味を持ってくれることだ」と言ったらしい。名言か。
『死ねばいいのに』京極夏彦
(講談社)
『春にして君を離れ』と同じように、読み進めるうちにじわじわとボディーブローが効いてくる一冊。とある女性の死に対して、主人公が様々なインタビューを行ってゆくが……読み終わったあとは嫌悪感と恐怖感がないまぜになってぞわりと来る。自分にも刺さってくるのがすごい。
『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ
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