第3回】 ネガティブな批判だけでなくポジティブで役に立つアイディアを共有する「ソルーション・ジャーナリズム」

 先日イギリスで開催された「スコール・ワールド・フォーラム」に参加して以来、とても注目しているテーマのひとつに「ソルーション・ジャーナリズム」という考え方があります。現在、日本語で検索してもあまり該当する記述はないものの、今後のデジタル時代のメディアのあり方にとって、とても大切な視点だと思ったので、今回はその概要をお伝えしたいと思います。


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 先日イギリスで開催された「スコール・ワールド・フォーラム」に参加して以来、とても注目しているテーマのひとつに「ソルーション・ジャーナリズム」という考え方があります。現在、日本語で検索してもあまり該当する記述はないものの、今後のデジタル時代のメディアのあり方にとって、とても大切な視点だと思ったので、今回はその概要をお伝えしたいと思います。

「ソルーション・ジャーナリズム」とは、日本語でいえば「問題解決型の」ジャーナリズムという意味になります。犯罪、汚職、自然災害など、社会に氾濫するネガティブな出来事に関するニュースや調査報道を通じて、問題やその規模の大きさを伝えることの大切さを十分に踏まえつつも、その問題を解決する具体的なアイディアやその秘訣を伝えることの方に重きを置いたジャーナリズムのあり方を指します。

 ソルーション・ジャーナリズムを推進するためのネットワーク組織「ソルーション・ジャーナリズム・ネットワーク」により2013年2月に作成された分かりやすいアニメーション動画解説があります。まずはぜひ一度ご覧ください。

「ソルーション・ジャーナリズム・ネットワーク」の共同設立者で「ニューヨークタイムズ」で「Fix」というタイトルの人気コラムを共同執筆しているデービッド・ボーンステイン氏は、たとえ話としてこう言います。

「小さな子供に気が滅入るような社会の問題ばかりが掲載されたニュースを毎朝見せていたら、大人になった時に『社会はきっとよくなる』と思えるようになるのは難しいのではないか」

 ボーンステイン氏はまた講演などでいつもこう語ります。

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市川裕康

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