ジョン・サックレー
「
麻薬戦争で20万人を失った国」の女囚の部屋
「刑務所の女性部屋」(メキシコ)と「私物をすべて売って出てきた都会の部屋」(ペルー)。ある若きフランス人写真家が6年かけて世界を旅し、55ヵ国1,200人のベッドルームを撮影。世界の「違い」を「同じアングル」であぶりだした壮大なドキュメンタリー作品がついに日本上陸。
都築響一も絶賛! 3月16日発売 『My Room 天井から覗く世界のリアル』より特別連載。
Mexico/メキシコ
メキシコ:麻薬戦争で20万人が死んだ国
人口:1 億2227万人 平均月収:5万6千円 公用語:スペイン語
刑務所の女性部屋
「悪い人に恋をして、想像もつかないことをしました。」
Ariana / 25歳 ズンバ講師
Hola. ここはチワワ市の監獄だ。メキシコでは麻薬組織の縄張り争いが原因で、これまでに20万人以上(イラク戦争よりも多くの人)が命を落としている。密売に関わった人間の投獄があまりにも日常にあるため、刑務所の部屋を撮影させてもらった。
Arianaが刑務所に入れられて5年。彼女は一般的なメキシコ人で、育ちも悪い環境ではなかった。両親は公務員で、家は庭付きで、週末を過ごす小さな牧場も所有していた。そんな彼女がなぜ今、刑務所にいるのだろうか?
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都築響一も絶賛! 世界の「違い」を「同じアングル」であぶりだした壮大なドキュメンタリー作品がついに日本上陸!
この連載について
ジョン・サックレー
天井から、部屋を覗くと、世界が見えた。ある若きフランス人が6年かけて世界を旅し、55ヵ国1,200人のベッドルームを天井から撮影。格差、矛盾、夢、歴史…、世界の「違い」を「同じアングル」であぶりだしたドキュメンタリー作品。ナショナルジ...もっと読む
著者プロフィール
John Thackwray(ジョン・サックレー)
南アフリカ生まれのフランス人。映画監督・写真家。ソニーやコカコーラをはじめとする世界的企業、EUなどのCM制作を手掛ける。
2010年より、世界中の18歳〜30歳の若者(ミレニアルズ)のベッドルームを撮影する旅「My Room Project」を開始。結果的に、6年間で、世界55ヵ国、1,200人の部屋を撮影した。2017年、フランスにて『My Room Project Portrait of a generation』を出版。
世界の世代のリアルを映し出した同プロジェクトは、ナショナルジオグラフィックやロンリープラネット、ハフィントンポスト、ナショナルパブリックラジオなどに絶賛され、瞬く間に世界各国で話題に。
2018年、ライツ社より日本語版『My Room 天井から覗く世界のリアル 55ヵ国1200人のベッドルーム』を出版。