バービーはどんな時代に生まれたのですか?
Q.私はもともとアンティークドールが好きなんですが、以前に行われたパリ万博で日本が持ってきた市松人形から着想を得て作られたものだということを聞いた時にスゴく感動した覚えがあるんです。人形に服を脱ぎ着させるという発想が当時の向こうの人にはなかったらしく、とてもビックリされたんだそうです。そのアンティークドールの流れにバービーがあることを考えると、そもそものオリジンは日本にあるとも言えますよね。最近私は、日本のもの作りということについてよく考えていて、今日はバービーを通して、そういう話をお聞きできればと思い、お伺いしました!
関口:市松人形もアンティークドールもちょっと怖いイメージがあるじゃない。そういう意味では、子どもが本気で遊べる人形というのは、バービーが最初だったんじゃないかなと思います。リカちゃん人形ができたのもその10年後くらいだし、当時はアメリカがだいたい10年くらい先を行っていたんですよね。60年代半ば頃のバービーで人気があったのは、ウェディングドレスを着たお嫁さんか、スチュワーデスか看護婦で、そういうものが子どもたちの憧れだったんですね。その後、夜の社交界に出かけるためのドレスを着たバービーなんかも出てくるんだけど、昼と夜のメリハリをつけて人生を楽しむという女性像が確立されるのも、日本では女性が社会進出するようになった70年の万博以降ですよね。ファッションでもなんでも、当時の日本は10年くらい遅れていたんですね。
Q.バービーはそうした時代の流れと共にあるんですね。バービーが生まれてから最初の10年くらいは、日本が製造を請け負っていたんですよね。
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