完全に消滅しつつある「最後の遊牧民」の部屋

「最後の遊牧民の部屋」(カザフスタン)と「教会の中にある神父の部屋」(メキシコ)。ある若きフランス人写真家が6年かけて世界を旅し、55ヵ国1,200人のベッドルームを撮影。世界の「違い」を「同じアングル」であぶりだした壮大なドキュメンタリー作品がついに日本上陸。
都築響一も絶賛! 3月16日発売 『My Room 天井から覗く世界のリアル』より特別連載。

Kazakhstan/カザフスタン

カザフスタン:羊飼いの末裔の国
人口:1793万人 平均月収:4万5千円 公用語:カザフ語、ロシア語

最後の遊牧民の部屋

「小さい頃から、僕が継ぐと約束してきた。 けれど。」
Eldar / 18歳 高校生

この世界から、遊牧民は完全に消滅しつつある。私は最後の遊牧民との接触の機会を探し、カザフスタンの 山地で羊飼いの末裔であるEldarと出会った。

ソビエト時代、遊牧民を定住化させるためにあらゆる政策がなされ、彼の家族もそれに従って街に出たのだという。彼の父はロシアの学校へ通い、優秀な技術者となり、子どもたちを都会で育てた。

一方、彼の叔父は山地に残って生活することを決断した。伝統を守り続ける最後の 1人として。彼はそんな叔父に会いにいくことが好きだという。

毎年、夏には家畜の群れを連れて山を2 ヶ月ほど移動する。獣皮のテントの中には 最低限の調理器具と寝具がそろっていて、その中で夜の山の静寂に包まれることが彼のお気に入りだ。しかし、そんな彼にも叔父に言えない秘密が1つあった。

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My Room 天井から覗く世界のリアル

ジョン・サックレー

天井から、部屋を覗くと、世界が見えた。ある若きフランス人が6年かけて世界を旅し、55ヵ国1,200人のベッドルームを天井から撮影。格差、矛盾、夢、歴史…、世界の「違い」を「同じアングル」であぶりだしたドキュメンタリー作品。ナショナルジ...もっと読む

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suerene1 https://t.co/5Xnw7NMx4F 2年以上前 replyretweetfavorite