とにかく今すぐはじめよう
A そこまで言われるとさすがに興味がわいてきたな。中学生とは言わないまでも、高校生くらいからファッションに興味をもっていれば、もっと違った人生になっていたのかも。
MB メルマガの読者からよく頂く反応に「高校、せめて大学生のころにMBさんのメルマガに出合っていれば!」というものがあります。これはすごく面白い感想だと思っています。やはりみんな、心のどこかで、昔からもっとおしゃれであれば人生が変わっていたのかもと感じているからです。小学生のころは足が速くて面白い子がモテます。彼らはそこで自信をつけてきたわけです。そして中学生、高校生にもなると、いわゆるスクールカーストの上位にいる子たちというのは、おしゃれな子たちになっていきます。大人たちが嫌がる色気づいた子たちです。彼らを目の当たりにしているからこその反応だと思います。先生たちからすれば、学業やスポーツ以外のことで自信をつけたりするなんてけしからんとなるわけで、そういった偏見が日本ではファッションを軽んじる傾向につながっていくのですが……。
A でも、チーマーとかギャルとかもそうですけど、若者にとっておしゃれって不良というか、ヤンキー文化ですよね?
MB たとえが古いですけど、そのとおりですね(笑)。若いころのおしゃれはヤンキー文化の側面が強いのも事実です。制服を着崩したり改造したり。逆に考えると、服がチートスキルだといち早く察知していたのが不良だったのかもしれません。いまだとリア充になるのかな? 実際に彼らはモテるので結果を出していますし。
A でもMBさんは不良ではなかった?
MB めちゃくちゃ真面目でしたよ! 学校にファミコンのカセットを持っていくのさえ極度にビビってしまうほどです。でもだからこそ、おしゃれも勉強と同じで真面目に研究すれば理解できると考えました。もちろん当時はおしゃれにロジックがあるなんて考えもしませんでしたけど、おしゃれの教科書をつくりたいという欲求はこのころからありました。学びに遅すぎるということはありません。いまからでも十分に間に合います。とにかく今すぐにはじめることが大事です。
一日1時間の使い方
MB 私はサラリーマン時代、毎年春に新入社員に話していたことがあります。
A そんなにチャラい感じなのに管理職だったんですか?
MB 今も昔もノリは同じですけどね(笑)。彼らを前に「一日1時間は自分を高めることに使いなさい。未来の自分に必要なことを一日のうちたった1時間でいいので使いましょう。勉強でも何かの練習でも、なんでもいいからやってみてください」と話していました。あなたにとって「一日1時間」って、どれくらいの体感ですか?
A 家に帰って着替えてビールを飲んだらあっという間ですね。
MB そう考えるとたった1時間であるということがわかります。仕事から疲れて帰ってきてゴロンと横になってテレビを見ていると、あっという間。その1時間が私にはとてももったいなく思えます。
A でも、そういう時間こそ大切というか、一日仕事をしたのだから、まったりしてもよくないですか?
MB ただ、人の脳は40歳をすぎると前頭葉の老化がはじまるそうです。意欲や創造性を司るクリエイティブな部位は40歳までしかフル活用はできない。もちろん、中年以降もクリエイティブな働きをする方もたくさんいらっしゃいますが、身体においてのピークは40歳前後といわれています。仕事をバリバリこなし、自分の理想的な将来に向かって何かを準備する時間はそう多くないってことに気づきませんか?
A そんな大げさな……。
MB もちろん、寝転がってリラックスする時間も必要でしょう。でも逆に、毎日1時間は自分の将来のために費やしてもいいと思いませんか? しかも、一日1時間を1年間継続すれば……。
A 365時間って15日とちょっとか。それってどういう長さなんだろう?
MB たとえば不動産業の就職に役立つ宅建の資格は、もちろん個人差はありますけど、一般的に300時間ほど勉強すれば合格を狙えるといわれています。また中学3年間の英語の授業時間も通算で420時間ほど。3年かけて学んだ英語に迫る学習が一日たった1時間の継続でできることになります。
A 言うのは簡単だけど、なかなか実践できるものじゃないでしょう。
MB 多くの新入社員にこの話をして実践した人はほんのわずかでした。しかし、なぜ私がこんなエラそうなことを言えるかというと、私自身が実体験としてこれはすごい習慣だと知っているからです。
A ま、マジですか……。
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