喘息発作で死に至るケース
喘息(気管支喘息)とは、慢性的に気道が炎症を起こし、空気の通り道が狭くなる病気です。一度喘息になると、空気中の物質の少しの刺激にも敏感になり、さらに気道が炎症を起こして、息苦しさや激しい咳込みなどの発作を生じさせます。現在、喘息の患者数は増加傾向にあり、日本全体でその数は約800万人とも言われています。
実は 「喘息死」といって、喘息発作による呼吸困難で死亡することもあります。2016(平成28)年に厚生労働省が発表した「アレルギー疾患の現状等」によると、近年では徐々に減少しているものの、2015(平成27)年の1年間で1550人もの方が、喘息発作で命を落としているのです。
喘息発作を引き起こす刺激物質は、アレルギーの原因である 「アレルゲン因子」と、「気道を刺激する因子」の2種類に分けられます。前者の代表的なものには
●ホコリ ●ダニやその死骸 ●動物の毛やフケ ●花粉 ●カビ
が挙げられます。
なお、後者の気道を刺激する因子には、風邪のウイルスやタバコの煙などがあります。
また、喘息が悪化しやすい季節というのも存在します。それが秋です。
台風などの気圧の変化にも悪影響を受けますが、一番の原因となるのが、秋に急激に増えるダニの死骸です。夏の間に繁殖したダニは、気温15℃、湿度50%を下回ると一気に死滅し、その死骸が細かい粉となり、ホコリとともに空気中に舞い上がります。
そのアレルゲンを吸い込むことで、喘息発作が増えるのです。
このように、発作の原因アレルゲンの約9割は、家の中のダニやホコリといわれています。つまり、喘息発作を予防するには、これら家の中のアレルゲン因子を、正しい掃除法で除去しなければなりません。
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