若々しい人たちには、共通する生活習慣がある
世の中を見渡すと、まだ三〇代、四〇代であるにもかかわらず、心身ともに、老け込んでいる人がいます。
そうかと思えば、六〇代や七〇代になっても、青年のように若々しく生きている人がいます。
この差はいったいどこから来るのでしょうか。
人は、表情や姿勢、歩き方といった見た目や、言葉遣い、声の調子などで、「あの人は若い」あるいは「老けている」などと判断します。
見た目といっても、髪の毛が薄いからとか、白髪が多いから、シワが深いからといって必ずしも老けたイメージに直結するわけではありません。その人が放つオーラのようなもの、身にまとう雰囲気が、その人の若々しさに影響しているのだと思います。
また言動も印象を左右します。肯定的な言葉を多く発する人は、「まだまだ若いな」という印象を与えますし、後ろ向きの発言が多い人は、「年寄りくさい人だな」と思われてしまいます。
私は、その人が生まれ持ったものよりも、日々の生活習慣こそが若さを保つ秘訣であると考えています。
例えば、ある程度の年になれば誰でも疲れを感じます。その疲れた顔のままでいると、疲れた表情がその人の印象になってしまい、どんなに髪がふさふさでも老けたイメージを周りに与えるでしょう。
生活習慣を通じて、疲れを癒して、自分自身をリフレッシュさせるノウハウがあれば、その人は常に生き生きとした表情で周りに接することができるのです。
口をついて出る言葉も、日々の暮らし方に左右されます。自己をいたわり他人を尊重することを心掛けているならば、ネガティブな言動は少なくなってくるでしょう。
私が観察し、分析したところ、いつまでも若々しさを保っている人たちは以下の複数の習慣があります。
□生きがいを担ってくれる夢を抱きつづけている。
□マイナスの感情をプラスに転換することで、日々、希望を持って生きている。
□いつも積極的に行動している。
□ストレスがたまらないように、心をいたわっている。
□楽しみを持って生きている □生活パターンに工夫をこらしている。
□いつも学ぶ姿勢で、頭を使うことをいとわない。
□人とかかわることで、会話を楽しんでいる。
□他人に貢献することに生きがいを感じている。
こうした習慣があると、心の中にプラスのエネルギーが循環するようになります。
頭の回転が良くなり、健康にも好影響を及ぼします。
元気・やる気・活気といったパワーが充満するようになります。
それによって、いつまでも若々しく生きられるようになります。
この複数の習慣を私独自の視点で体系化し、いつまでも若々しく生きるための秘訣として、簡潔・明解に説いたのが本書なのです。
「年だから、この先の人生なんか、たかが知れている」
「もう若くないから無理ができない」
「年とともに身体が衰えてきて、無理がきかなくなった」
「年だから、頭の回転が悪くなった」
こう思っている人は、ここから先のコラムに記していることを、できるものから一つずつ実践に移してみてください。
今日、ひとつマスターしたら、明日もうひとつマスターする……といったように、一つずつ、その数を増やしていってください。
そうすれば、いつまでも若々しく生きることに自信が持てるようになり、この先の人生に大いなる希望が見いだせることを確信しています。