松宮宏
マイナースポーツにも金はかかる。がんばる選手に光を!
日本にはスケートリンクの数が少ない。オリンピック後はいつもだが、妙に流行ってリンクは満員になる。選手の練習時間は早朝か深夜。それさえ時間を融通し合う現状となっている。トップ選手は練習場所を求めては海外へ行かざるを得ない。お金がかかる。【小説の展開】品川スケートリンク閉鎖を阻止する相談を始めた伊織とイワサキ会長。巨大企業であるアメリカのサープラス社を引き込む作戦を考える。サープラスは経営の傾いた西部を救済した経緯がある。
18.謎の話をする老人たち
「ふにゃふにゃふにゃ」
「もう、ふにゃふにゃは良いですって」
イワサキ君は言った。
「しかし、さすが相談役だね。悪くないよ。とはいえ、社でオフィシャルにできるアイデアじゃないな」
「我々が組む案件は、いつもそんなんじゃないですか」
「いつもって、私はいたって真面目に商売をしておりますよ。それに」
イワサキ君はにやりとした。
「サープラス社のジョーも仲間に引き入れるの?」
「それは、一度ロスへ行って会ってみないと、わかりませんが、ぜひ」
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この連載について
松宮宏
「スマイルジャパン」に架空の選手「アン」を加えて進む小説。アメリカでアイスホッケーに出会った「アン」はジュニアを経て全米大学選手権で活躍する。日本代表はアンを帰国させるがソチは全敗、アンが所属する事になった社会人チームもリンク閉鎖の危...もっと読む
著者プロフィール
著作「秘剣こいわらい」「くすぶり亦蔵」「はるよこい」「さくらんぼ同盟」「まぼろしのパン屋」「さすらいのマイナンバー」「まぼろしのお好み焼きソース」そして「スマイル」